総括
FX「元は安定至極。指標改善。米中首脳会談。イエレン財務長官訪中へ」人民元見通し
(通貨4位、株価13位)
予想レンジ 人民元/円20.6-21.1
(ポイント)
*1993年以来の高値をつけてドルとともに小反落しもみ合う
*株価はまだ低迷
*3月PMI改善
*米中首脳が電話会談
*イエレン財務長官も本日から訪中
*中国、米の半導体輸出規制を批判
*人民元は安定を目指す。実績も安定
*銀行の給与は日本以上か
*中国、米に対するWTO紛争解決手続き開始
*習国家主席が米経済界代表と会談
*中国の1月米国債保有高は減少
*2月若者失業率は15.3%
*あいまいな香港国家安全条例が成立
*成長目標は5%、インフレは3%
*中国への直接投資 前年から80%以上減少
*米国の輸入、中国が15年ぶり首位陥落
*格付見通しをネガティブにしているムーディーズの動きも気になる
(1993年以来の21円台を一時つけた後は20.80あたりで一服)
対円では3月20日に1993年以来の21円台を一時つけた。その後は20.80あたりでもみ合う。ドルは年初来2位、人民元は4位。
上海総合指数は3.17%高、香港ハンセン指数は1.89%安(年初来)。10年国債利回りは2.39%。
(3月PMI改善)
3月PMIは政府版、財新版共に改善した。
製造業PMI 50.8(前月49.1、予想49.9)
非製造業PMI 53.0(同51.4、52.0)
財新製造業PMI 51.1(同50.9、51)
財新サービス業PMI 52.7(同52.5、52.7)
来週は3月消費者物価、生産者物価、 貿易収支の発表がある。
(米中首脳が電話会談)
バイデン米大統領と中国の習近平国家主席は4月2日、電話会談を行った。両氏が1対1で直接話し合ったのは、昨年11月に米カリフォルニア州で行われた米中首脳会談以来となる。
相互に深い疑念を持ちつつ、輸出規制や制裁、関税といった措置を模索する中で、両国首脳は表向きには外交的安定を維持して見せた。また人工知能(AI)がもたらすリスクやフェンタニルといった違法薬物との闘いを含め、さまざまな問題でバイデン、習両氏は共通の立場を探った。
またイエレン財務長官は4月4日から訪中する。北京のほか、製造業の中心地である南部の広州も訪問する。世界経済に脅威をもたらしている工業生産能力の増強について、圧力をかける意向だ。
(中国、米の半導体輸出規制を批判)
中国商務省は米政府が半導体輸出規制を強化したことについて、貿易の障壁が増え、半導体産業の不透明感が強まると批判した。
「米国は国家安全保障の概念を広げ、ルールを恣意的に改定し、管理措置を強化してきた。これにより、経済・貿易面で正常な協力を望む中国・米国企業にさらなる障害が生じ、規制順守の負担が増したばかりか、世界の半導体産業に非常に強い不透明感が生じている」と指摘した。
(為替レートのオーバーシュートのリスクを断固として防止)
人民銀行は為替レートの市場志向の改革を深化させ、企業と金融機関が「リスク中立性」の概念を堅持するよう指導し、包括的な政策を実施し、逸脱を修正し、期待を安定させ、プロシクリカルな行動を断固として修正し、為替レートのオーバーシュートのリスクを断固として防止するとした。一方的な一貫した期待の形成を防ぎ、人民元為替レートの基本的な安定を合理的かつバランスのとれたレベルに維持するために自らを強化する。
テクニカル分析(人民元/円)
20.80中心でもみ合う。1993年以来の21円台を付けた後
日足、連続陽線は9日間で終わる。その後は20.80近辺でもみ合う。3月29日-4月3日の上昇ラインがサポート。3月22日-4月3日の下降ラインが上値抵抗。5日線、20日線横ばい。
週足、3週連続陽線。今週もここまで陽線。ただ3月18日週の高値を超えない。1月1日週-3月11日週の上昇ラインがサポート。3月18日週-25日週の下降ラインを上抜く。5週線、20週線上向き。
月足、1月、2月は大陽線だが、3月で一服。4月も小動きでスタート。1月-3月の上昇ラインがサポート。ボリバン2σ上限が上値抵抗。
年足、4年連続陽線。22年-23年の上昇ラインがサポート。昨日、1993年以来の21円台のせ。
チーファンラマ
中国の銀行員給与は日本以上か
易彩によると、4月1日現在、一人当たり給与額では、招商銀行が1位の57万3,800元(一人当たり月給4万7,800元に相当)で、前年と比べてもほぼ横ばいとなっている。国有銀行の一人当たりの月給は一般に2万6,000~3万6,000元であるが、このうち交通銀行の一人当たり年俸は43万5,700元(月給3万6,000元に相当)が最も高く、郵便貯蓄銀行が最も低い。一人当たりの年間給与は 32.74 万元。