外為どっとコム トゥデイ
(画像=外為どっとコム マネ育チャンネル)

主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。

作成日時 :2024年4月22日8時20分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也

目次

▼19日(金)の為替相場
(1):本邦CPI予想を下回る
(2):中東の地政学リスクが高まり円買い
(3):イラン高官「直ちに反撃する計画はない」
(4):英小売売上高は予想を下回る
(5):日銀総裁 ワシントンで講演

▼19日(金)の株・債券・商品市場

▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:154円台を中心にもみ合う展開/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント

19日(金)の為替相場

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(画像=外為どっとコム マネ育チャンネル)

期間:19日(金)午前6時10分~20日(土)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム

(1):本邦CPI予想を下回る

日本3月消費者物価指数(CPI)は日銀が重視する生鮮食品を除いたコアベースで前年比+2.6%と市場予想(+2.7%)を下回った。生鮮食品とエネルギーを除いたコアコアCPIは前年比+2.9%だった(予想+3.0%)。

(2):中東の地政学リスクが高まり円買い

「イラン中部の都市イスファハンで大きな爆発があった」「シリアやイラクでも同時多発的に爆発が起きた」などとする報道をきっかけに中東の地政学リスクが意識されて円を買い戻す動きが強まった。米当局者が「イスラエルのミサイルがイランの拠点を攻撃した」との見解を示したことも伝わった。

(3):イラン高官「直ちに反撃する計画はない」

イラン国営メディアは「イスファハンにある核施設は完全に無事」と報道。さらにイラン高官が「イランに対するミサイル攻撃はなかった」「イスファハンの爆発音は防空システム発動によるもの」と説明したことで中東リスクを巡る過度な懸念は後退した。その後もイラン高官の話として「今回の事態は国外が原因とは確認されていない。外部からの攻撃は受けておらず、攻撃というより侵入に傾いている」との談話が伝わり、同高官はイスラエルに責任があるかどうかを疑問視しており、直ちに反撃する計画はないと語ったことが報じられた。

(4):英小売売上高は予想を下回る

英3月小売売上高は前月比±0.0%と市場予想(+0.3%)を下回った。自動車燃料を除いた売上高は前月比-0.3%と予想(+0.3%)に反して減少した。

(5):日銀総裁 ワシントンで講演

日銀の植田総裁は、NY市場終了後にワシントンで講演。今後の金融政策について「基調的なインフレ率が上昇し続ければ、利上げに踏み切る可能性は高い」と述べたほか「国債の買い入れ規模を減らす方法や時期を見つけたいと考えている」などと、金融政策の正常化に前向きな姿勢を示した。ただ、基調的なインフレ率は目標の2%を下回っており、長期的なインフレ期待も1.5%近辺にとどまっているため「当面は緩和的金融政策を維持する必要がある」とも述べた。