人民元見通し
(画像=外為どっとコム マネ育チャンネル)

総括

FX「したたか人民元。最弱の円を横目に年初来高値更新、年間3位」人民元見通し

(通貨3位、株価13位)

予想レンジ 人民元/円21.0-21.5

(ポイント)
*年初来高値を更新、21.359
*人民元は月間2位、年間3位
*人民銀=人民元は安定を維持
*海外からの直接投資は減少
*若年層失業率は15.3%
*IMF、中国に不動産危機の早急な解決求める
*米上院、TikTok禁止法案を可決
*1Q・GDPは予想を上回る
*3月小売売上・鉱工業生産冴えず
*3月は輸出入ともに冴えず
*3月の物価も予想を下回る
*格付け見通しを「ネガティブ」に引き下げ、フィッチ
*米国の輸入、中国が15年ぶり首位陥落

(人民元は月間2位、年間3位)
 年初来高値更新、4月23日に21.359。4月はここまで月間2位、年間では3位とまずまずの強さを示している。ドルが強く、そのドル主軸のバスケット制度を採用しているお陰である。
 上海総合指数は年初来2.35%高、香港ハンセン指数は、プラス圏に入り0.9%高、10年国債は2.32%。
中国の証券監督当局が世界金融センターとしての香港の地位を促進する方針を示した。

(人民銀は強い経済に言及)
 潘功勝・人民銀行総裁は、デフレと人民元下落のリスクを重視しない姿勢を示した。また、中国経済は今年、力強いスタートを切り、5%前後という政府の成長率目標が手の届く範囲になったと強調した。
潘総裁は1Qの国内総生産(GDP)が前年同期比5.3%増加したとし、「この幸先の良いスタートは年間の経済・社会発展の目標を達成する上で強固な基盤を築いた」との評価を示した。人民銀は人民元レートを「適応可能で均衡のとれた水準で基本的に安定」維持しているとし、消費者物価は「おおむね安定」しているとの認識を明らかにした。

朱鶴新副総裁は、中国には外国為替市場の安定を維持する自信も条件も能力もあると表明した。人民元を巡る一方的な期待の形成を防止すると強調。「元相場の基本的な安定を維持するという目標と決心は変わらない」と述べた。

(海外からの直接投資は減少)
 1Qの海外からの直接投資は、前年比26.1%減の3017億元。2023年の8%減に続き前年割れとなった。 セクター別では製造業への投資が811億元で、海外直接投資全体の26.9%
を占めた。宿泊・飲食業は前年比64.7%増、建設業は17.5%増、卸売・小売業は2.2%増だった。 前年比で減少したセクターは明らかにしていない。

(3月の若年層失業率は15.3%)
3月の都市部失業率は5.2%に低下(前月5.3%)。
若年層失業率は、前月と同じ15.3%だった。統計局の盛来運副局長は先に若者の失業率上昇に警戒を呼びかけていた。全体の失業率とは別に学生を除いた16-24歳の失業率を集計し発表している。1月の若年層失業率は14.6%。

(IMF、中国に不動産危機の早急な解決求める)
ガスパールIMF財政局長は、中国は不動産危機を一刻も早く解決する必要があると述べた。
GDPに対する債務比率は毎年約2%ポイント上昇しているが、中国当局には財政赤字と債務を抑制するための十分な政策余地とさまざまな手段が残されていると指摘した。
IMFは「財政モニター」報告書で、中国の不動産セクターの低迷継続は「成長の大きな足かせ」となっており、金融市場や消費者心理の重しとなり、地方政府の財政を圧迫していると述べた。

テクニカル分析(人民元/円)

年初来高値更新、5日線は横ばいに。上昇速度弱める

 日足、またもや年初来高値更新、4月24日に21.355。ただ上昇速度を弱め横ばいへ。4月19日-24日の上昇ラインがサポート。5日線、20日線上向き。
 週足、6週連続陽線。今週は小動き。4月8日週-15日週の上昇ラインがサポート。2σ上限が上値抵抗。5週線、20週線上向き。
 月足、3か月連続陽線。4月もここまで陽線。1月-3月の上昇ラインがサポート。ボリバン2σ上限が上値抵抗だが到達。
 年足、4年連続陽線。22年-23年の上昇ラインがサポート。1993年以来の21円台のせ。

人民元見通し
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チーファンラマ

米上院、TikTok禁止法案を可決

米上院は4月23日、短編動画投稿アプリ「ティックトック(TikTok)」の中国の親会社である字節跳動(バイトダンス)に約9カ月以内に同アプリの米資産売却を義務付け、従わなければアプリの利用を禁止する法案を79対18の賛成多数で可決した。

情報提供元:FX湘南投資グループ
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