コーセーの1〜3月は純利益が前期比78%増と好調も中国市場は景気回復の遅れで減収に
コーセー本社(撮影:セブツー)

コーセーは5月8日、2024年12月期の第1四半期決算(1月31日~3月31日)を発表した。売上高は775億8300万円(前年同期比13.8%増)、営業利益は79億200万円(同35.5%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は69億4300万円(同78.1%増)の増収増益で、2桁増と好調だった。

売上高の8割を占める化粧品事業が前期比11.2%と好調を維持し、業績に貢献した。ドジャースの大谷翔平を起用した主力ブランドの「コスメデコルテ(DECORTÉ)」が日本で好調を維持し、欧米を中心に展開する「タルト(Tarte)」も主力商品のコンシーラ ーや新商品のリップ、マスカラが売り上げを伸ばした。化粧水をリニューアルした「雪肌精」や「ワンバイコーセー(ONE BY KOSÉ)」、「エスプリーク(ESPRIQUE)」も前期比で大幅に増収した。

一方、地域別でみるとアジアだけが減収となり、売上高は前期比で23.7%減だった。中国市場の落ち込みが目立つ。コーセーは中国における事業の改革を推進しているものの、景気回復の遅れや消費者の節約志向の高まりなどで、市場環境は厳しい。好調を維持する「コスメデコルテ」も中国のみ減収だった。