ユナイテッドアローズは5月8日、2024年3月期の通期決算を発表した。売上高は1342億6900万円(前年比3.2%増)、営業利益は67億4000万円(同5.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は48億7600万円(同12.3%増)と増収増益だった。
「ユナイテッドアローズ(UNITED ARROWS)」や「ビューティー&ユース(BEAUTY&YOUTH)」が好調を維持し、インバウンド需要も拡大したことから免税売り上げが前年比270%と大きく伸長した。
ユナイテッドアローズはオンラインとオフラインを統合する戦略を強化しており、2023年8月に新しい会員制度「UAクラブ」を開始、アクティブ会員数はすでに137万に達している。「UAクラブ」は、マイルやクーポン制度に加えて、ステージごとに特典を用意するなど、今期はすでに売り上げの5割以上が「UAクラブ」の会員だ。こうした戦略が奏功している。
ユナイテッドアローズは、今年春に新ブランド「アセッション(ATTISESSION)」を立ち上げたが、2024年秋には辺見えみりをディレクターに起用して、40代の働く自立した女性に向けたブランド「コンテ(conte)」を立ち上げる。オリジナル企画の商品を中心に、コートは70,000円から150,000円、ニットとシャツは20,000円から40,000円の価格帯で展開する。今年9月にはECサイトで販売を開始し、東京都内に2店舗を出店する予定だ。「コンテ」の売上規模は50億円を想定している。さらに、詳細は未発表だが、2025年春には売上規模で100億円を目指す新ブランドも立ち上げる。
ユナイテッドアローズは同日、2025年3月期の連結業績予想を発表しており、売上高は1500億円(前年比11.7%増)を目指す。営業利益は73億円(同8.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は41億4500万円(同15.0%減)を見込んでいる。