エイチ・ツー・オー リテイリングは5月15日、2024年3月期の通期連結決算を発表した。売上高は6574億円(前年比4.7%増)、営業利益は261億8800万円(同130.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は219億500万円(同33.7%増)と、増収増益だった。
阪急うめだ本店や阪急メンズ東京などの百貨店事業は、コロナ禍からの回復が鮮明で、入店客数が増加、高額商品の売り上げも好調で業績を牽引した。売上高は5737億円、営業利益は218億円だった。インバウンド売上高も都心店を中心に好調で、円安効果もあり802億円と過去最高の売上高だった。阪急うめだ本店も売上高は3140億円で過去最高を更新し、インバウンドも638億円とコロナ前の約2倍の売上高だった。
食品事業は、食品製造と宅配が前年を割ったものの、イズミヤや阪急オアシスなどが好調だった。商業施設事業は、大井開発が運営するビジネスホテルが年間の稼働率が90%を維持し、営業利益が27億円と過去最高だった。
また、百貨店旧配送センターの土地売却などで固定資産売却益58億6500万円を特別利益として計上した一方、減損損失71億9600万円、阪急本店の改装や神戸阪急、高槻阪急のリモデル改装などに伴う固定資産除却損27億3700万円など特別損失として114億5000万円を計上している。
エイチ・ツー・オー リテイリングが同日発表した2025年3月期の連結業績は、売上高は7000億円(前年比6.5%増)、営業利益は265億円(同1.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は260億円(同18.7%増)と予想した。