オアシス買収のルネサンスが首位へ

2025年3月期は業界地図が塗り替わるエポックの年になりそうだ。長らく3位が“指定席”だったルネサンスがコナミ、セントラルを追い抜き、売上高トップに躍り出ることが確実視される。今年3月末に東急スポーツオアシス(スポーツオアシスに社名変更)を連結子会社化したためだ。

オアシスは首都圏と近畿圏の都市部に合計32店舗を展開し、2024年3月期の売上高は171億円。これが加わることで、ルネサンスの売上高規模は一気に600億円超に拡大する。「業界ナンバーワンになる準備が整い、成長軌道へ向かう転換期を迎えている」と意気込む。

ルネサンスは5月に策定した4カ年の中期経営計画(2024年4月~28年3月)で最終年度に売上高750億円、営業利益55億円を掲げる。続いて2025年4月にはオアシスを本体に吸収合併する予定だ。

M&A Online

(画像=ルネサンスが傘下に収めたスポーツオアシス(旧東急スポーツオアシス)の都内店舗)、「M&A Online」より引用)

コナミとセントラル、逆転の可能性も

2025年3月期の売上高予想はルネサンスが18%増の630億円、コナミが2.9%増の490億円、セントラルが7.1%増の486億円(ティップネスは非公表)。

予定通りに着地しても、コナミ、セントラルは売上高500億円を超えていたコロナ前の水準には届かかず、回復半ばであることは否めない。しかも両社の予想は僅差のため、出退店の状況次第で2位、3位が入れ替わる可能性もある。

◎スポーツクラブ大手4社:2024年3月期業績(店舗数のカッコ内は直営店舗)

売上高 営業利益 店舗数
コナミスポーツ 476億円(4.7%増) 20億円(10倍) 378(166)
セントラルスポーツ 453億円(4.1%増) 26.5億円(43%増) 241(181)
ルネサンス 436億円(7.0%増) 12.6億円(85%増) 211(139)
ティップネス 264億円(1.6%増) 4.23億円(-) 154(143)

※ティップネスの直営店舗(カッコ内)には24時間ジム「FASTGYM24」90店舗を含む

文:M&A Online