イーロン・マスクは沈黙!前澤友作氏が民間人初となる月周回プロジェクトを中止
前澤友作氏©Yusaku Maezawa(画像=「セブツー」より引用)

「月に行くことにしました。アーティストと共に」と、前澤友作氏が発表したのは2018年9月18日のことだった。アーティストを招待し、民間人で初めて月周回をする「#dearMoon」と題されたプロジェクトで、予定では2023年にイーロン・マスク(Elon Musk)CEO率いるSpace X社の大型ロケット「Big Falcon Rocket(以下BFR)」に搭乗し、1週間かけて月と地球を往復するというものだった。

この「#dearMoon」の発案者だった前澤友作氏が、6月1日にプロジェクトの中止を発表した。前澤氏は自身のX(旧Twitter)で、「いろいろと悩みましたがこのタイミングでキャンセルすることにしました。楽しみにしてくれていた方には本当に申し訳ないです」と綴っている。

前澤氏は、イーロン・マスクCEOと発表と同日に共同で記者会見を開催し、「#dearMoon」の話題は世界中を駆け巡った。その後、同行者も決定し、米国を中心にDJ、プロデューサーとして活躍するスティーヴ・アオキ(Steven Aoki)氏、BIGBANGの元メンバーでミュージシャンのチェ・スンヒョン(T.O.P)氏など8名で、バックアップクルーとして日本人ダンサーのミユ氏も同行する予定だったが、無念のプロジェクト中止となった。

いつもニュースには即座にXで反応するイーロン・マスク氏だが、今回の「#dearMoon」の中止に対しては6月1日20時(日本時間)時点でコメントは発信しておらず、沈黙を貫いている。「#dearMoon」プロジェクトの準備費用は約5億ドル(約560億円)とも予想されており、前澤氏は「2018年に契約した時、2023年末までに月に飛べるってことでした。実現しなかったのは仕方ないとしても、今の時点になってもいつ飛べるのかの展望が全く出ていません」と、Space X社側の遅れが理由だとしている。

1ドル=112円換算(2018年9月当時)