売上高3兆円の最高峰ブランド「シャネル」の後任人事はフィービーかエディか?
Virginie Viard(Instagram)(画像=「セブツー」より引用)

「シャネル(CHANEL)」のアーティスティック・ディレクターのヴィルジニー・ヴィアール(Virginie Viard)が退任する。「シャネル」は6月にパリ・オートクチュールを発表するが、ヴィルジニー・ヴィアールにとっての最後のショーになるとみられる。後任人事はまだ発表されていないが、「シャネル」は適切な時期に発表するとしている。

ヴィルジニー・ヴィアールは、2019年にカール・ラガーフェルド(Karl Lagerfeld)が死去すると、その後任として同年2月19日にアーティスティック・ディレクターに任命された。ヴィルジニー・ヴィアールは1987年にインターンとして「シャネル」に入社すると、その後30年以上にわたってカール・ラガーフェルドに仕えてきた。かつてカールは彼女を「私の右腕あり、左腕」と表現しており、もっとも信頼する側近であった。

「シャネル」の2023年12月期の売上高は197億ドル(約3兆535億円)で、前年比で16%増加している。2019年12月期は122億ドル(当時のレートで約1兆3082億円)、2020年12月期は101億ドル(前年比17.1%減、同約1兆1118億円)、2021年12月期は156億ドル(同54.7%増、同約1兆9861億円)の売上高で、コロナ期である2020年12月期は減収だったものの、ヴィルジニー・ヴィアールがカール・ラガーフェルドから同職を引き継いでから売上高は約1.6倍まで拡大した。就任当初はワンポイント起用ではないかという見方もあったものの、ラグジュアリーの最高峰ブランドである「シャネル」を3兆円ブランドに成長させた功労者といっていいだろう。

そして、後任人事もさまざまな名前が取り沙汰されている。「セリーヌ(CELINE)」のアーティスティック、クリエイティブ&イメージディレクターで、カールとも昵懇の仲であったエディ・スリマン(Hedi Slimane)が最有力とみられている。「セリーヌ」を退任する意向を今年4月ごろからすでに示しているという。「アレキサンダー・マックイーン(ALEXANDER McQUEEN)」のクリエイティブ・ディレクターを2023年9月に退任したサラ・バートン(Sarah Burton)なども名前があがっているようだ。さらに、「セリーヌ」のアーティスティック・ディレクターを約10年務め、ビッグブランドの後任人事にはつねに名前があがるフィービー・ファイロ(Phoebe Philo)を期待する声も聞こえる。いずれにしろ6月のパリ・オートクチュール後に正式に発表があるとみられる。

1ドル=155円換算(6月7日時点)