南アランド見通し
(画像=外為どっとコム マネ育チャンネル)

総括

FX「ランド円は11連騰、組閣は難航中」南アランド見通し

「通貨首位、株価14位」
「予想レンジ 南アランド円8.6-9.1」
                                           

(ポイント)
*組閣難航か、10党が連立政権に参加
*ランド円は11連騰で年間首位、トリプル高
*5月インフレは5.2% 利下げは11月か
*今週の指標は
*新政権発足後は数多くの問題に対処しなければならない
*ANC内部でもDAとの連立反対派がいる
*連立に加わらなかったEFF、MKの反発も気になる
*1Q・GDPはマイナス成長
*豪BHP、アングロ買収断念を表明
*15年ぶりの基礎的財政黒字を達成
*IMFが2024の成長見通しを0.1%引き下げ
*アゴア法適用継続で南アの対米輸出への恩恵続く
*中国と南アの関係は強化されている

(ランド円は11連騰で年間首位、トリプル高)
総選挙後の動きは凄まじかった。与党大敗でのやむを得ない連立政権の誕生へ。市場主義、自由主義の野党第1党のDAが連立政権に参画することを好感した。ランド円は11連騰で年間首位、株価も上昇、金利は低下した(以下の表通り)。ただ問題は山積している。現実への対処で連立にヒビが入るかどうか、そして修復可能かを注目したい。

(5月インフレは5.2%)
5月の消費者物価は前年同月比5.2%上昇した。予想と一致した。ただ、中銀が適切とする水準を引き続き上回っている。中銀はインフレ率を中銀目標中央値の4.5%に低下させるため、政策金利を高水準で維持している。 中銀は先月、4.5%に低下するのは2025年2Qになるとの見通しを示した。

4月小売売上は前年比0.6%増となり、前月の2.3%増から減速した。

(今週の指標は)
今週は2Q消費者信頼感指数、5月卸売物価、貿易収支などがある

(利下げ開始は11月か)
ロイター調査によると、中銀の利下げ開始は11月になると予想されている。
前回5月の調査では、3Qに利下げが行われると予想されていた。今回調査の中央値に基づくと、中銀は7月と9月の会合で政策金利を8.25%に据え置き、11月に利下げを行うと見込まれている。
金融政策委員会は必ずしもFRBの政策に追随するわけではないが、ある程度の影響は受けると言われている。

テクニカル分析(ランド/円)

11連騰

 日足、11連騰。ボリバン2σ上限。6月20日-21日の上昇ラインがサポート。2018年5月14日-2024年6月21日の下降ラインが上値抵抗。5日線、20日線上向く。
 週足、3週連続陰線の後、切り返し2週連続陽線。ボリバン3σ上位へ。6月10日週-17日週の上昇ラインがサポート。5週線、20週線上向き。 
月足、5月は3か月ぶり陰線も6月は盛り返し3σ上限へ。3月-4月の上昇ラインがサポート。22年6月-24年5月の下降ラインを上抜く。5か月線、20か月線上向き。
年足、2023年は円とデッドヒートを繰り返しほぼ同位の10位。今年は円を大きく引き離す。21年-23年の上昇ラインがサポート。08年-22年の下降ラインを上抜く。

南アランド見通し
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喜望峰

組閣難航か、10党が連立政権に参加

 連立政権(GNU)には10党が署名したが、内閣をめぐっては膠着状態が続いている。
ANCは執行部の構成について各党間で協議が進行中であり、ラマポーザ大統領が「近日中に」人事を発表すると述べた。
 GNUにおける閣僚ポストの割り当てをめぐってANCとDAとの間で膠着状態が続く。より多くの政党が参加すれば、DAがより多くのポストを求める際の交渉力が鈍る可能性がある。
 「2週間にわたる集中的な交渉の結果、国会に議席を持つ18政党のうち10政党がGNUの意向表明に署名し、南アフリカ国民を第一に考えるために協力する意思を示した」とANCは述べた。

情報提供元:FX湘南投資グループ
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