主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。
作成日時 :2024年6月25日8時20分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也
目次
▼24日(月)の為替相場
(1):日銀主な意見公表
(2):IFO企業景況感指数は低下
(3):ドル/円急落
▼24日(月)の株・債券・商品市場
▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:不規則変動が起きやすい地合い/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント
24日(月)の為替相場
期間:24日(月)午前7時00分~25日(火)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):日銀主な意見公表
日銀は6月の金融政策決定会合における「主な意見」を公表。「遅きに失することなく適時に金利を引き上げることが必要だ」「物価が上振れる可能性もあるだけに、さらなる調整(利上げ)の検討も必要だ」などとする追加利上げに前向きな見解が見られた。一方で「政策金利の変更を考えるタイミングは中長期の予想インフレ率の上振れなどを経済指標で確認してからでよいと考えられる」「金融政策運営は為替の短期的な変動には左右されない」といった慎重な意見も散見された。なお、これに前後して財務省の神田財務官が「為替の過度な変動は国民経済に悪い影響がある」として「過度な変動あれば適切に行動する」「為替介入は、24時間いつでも準備している」などと発言したほか、鈴木財務相も「為替の過度な変動は望ましくない、適切に対応する」として円安をけん制した。ただ、いずれも円相場の反応は限定的だった。
(2):独IFO企業景況感指数は低下
独6月IFO企業景況感指数は88.6と市場予想(89.6)に反して前回(89.3)から低下。ドイツ企業の景況感は5カ月ぶりの悪化となった。発表元のIFO経済研究所は「ドイツ経済は停滞を乗り越えるのに苦戦している」との見解を示した。
(3):ドル/円急落
特に材料が見当たらない中でドル/円が158.70円付近まで急落するなど円が一時急伸。クロス円もドル/円につれて一時急落した。ただ、ドル/円の158円台での取引時間はごく短時間で、数分後には159円台を回復。クロス円もすぐに持ち直した。日本政府・日銀による円買い介入を想起させる大き目の円買いフローが持ち込まれたことに市場が神経質な反応を示したと見られる。