東証プライムに上場する中古品買取大手のブックオフグループホールディングス(以下、ブックオフ)は6月25日、2024年5月期の通期連結決算の発表を延期すると発表した。
ブックオフの子会社が運営する複数の店舗において、従業員による架空の買い取りや在庫の不適切な計上などが行われた可能性があり、実態解明するためとしている。いくつかの店舗では、現金が従業員によって不正に取得されていた可能性もある。
ブックオフは同日、外部の専門家である弁護士と会計士からなる特別調査委員会を設置し、速やかに調査に乗り出す。今後は国内外の全ての店舗において、臨時で実地棚卸しも実施するとしている。
ブックオフは今年5月まで40カ月連続で売上高が前年実績を上回っており、好調を維持していた。2024年5月期通期の業績予想は、売上高は1110億円、営業利益は32億円、親会社株主に帰属する当期純利益は21億円としていたが、今回の不正行為の発覚により業績の下振れが予想される。内部調査のために店舗の臨時休業も発生する見込みだ。
決算発表の延期を公表した翌日26日の株価は、売り気配からスタートしており、13時50分の時点で前日の終値1,568円から10%以上下落し、1,400円を割り込んでいる。