主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。
作成日時 :2024年7月3日8時30分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也
目次
▼2日(火)の為替相場
(1):RBA議事録公表
(2):ユーロ圏HICPは予想通り鈍化
(3):FRB議長「ディスインフレの軌道に戻りつつあることを示唆」
(4):JOLTS求人件数は増加
▼2日(火)の株・債券・商品市場
▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:161円台を中心にもみ合う展開が続きそう/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント
2日(火)の為替相場
期間:2日(火)午前6時10分~3日(水)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):RBA議事録公表
豪中銀(RBA)は6月理事会の議事録を公表。「インフレの上振れリスクに引き続き警戒する必要性を示唆する情報がいくつかあった」と指摘した一方で、「5月の会合以降に入手した総合データはインフレ率が2026年までに目標に戻るという評価を変えるには十分ではなかったとの認識で一致した」と、政策金利を据え置いた理由を説明した。
(2):ユーロ圏HICPは予想通り鈍化
ユーロ圏6月消費者物価指数(HICP)・速報値は前年比+2.5%と予想に一致。前月(+2.6%)から伸びがやや鈍化した。一方、エネルギーや食料などを除いたコアHICPは前年比+2.9%と予想(+2.8%)を上回り、伸び率は前月(+2.9%)から変わらなかった。
(3):FRB議長「ディスインフレの軌道に戻りつつあることを示唆」
米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は、最近のインフレデータについて「ディスインフレの軌道に戻りつつあることを示唆している」と評価。「最近見られたようなデータがさらに続くのが望ましい」「政策金利を引き下げる前に一段の確信が必要だ」と述べた。また、「労働市場は適切に冷え込みつつある」とした上で「予想外の労働市場の軟化は行動のきっかけになり得る」との見解を示した。
(4):JOLTS求人件数は増加
米5月JOLTS求人件数は814.0万件と市場予想(794.6万件)を上回り、約3年ぶりの低水準だった4月(791.9万件)から増加した。パウエルFRB議長の発言で弱含んでいたドル/円は米5月JOLTS求人件数の増加を受けて持ち直した。