この記事は2024年8月6日(火)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「小林芳彦氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=Rattanathip/stock.adobe.com)

2024年8月6日(火)の午前12時半に現役トレーダーの小林芳彦さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

小林芳彦
1979年慶応義塾大学商学部卒、同4月株式会社協和銀行入行。 外国為替研修生・営業店外国為替業務経験後、1987年から本店資金為替部調査役。 インターバンク(フォワード)ディーラー・カスタマーデスクヘッドなどを歴任後、1989年10月よりクレディスイス銀行(資金為替部長)、1997年クレディスイス・ファーストボストン銀行(シニアセールス)、1998年バイエリッシェ・ヒポ・フェラインス銀行(為替資金部長)、2001年バンク・オブ・アメリカ(為替資金部営業部長)で数十社の法人顧客を担当。

現在の為替相場の傾向や相場観

現在の米ドル/円だが、円キャリートレードをやめようとする人達が一斉に先物も手仕舞って、借り入れしていた円を返すための円買いをしたことが、昨日5日(月)の米ドル/円の急落を招いた最大の要因だろう。

あともう一つ気をつけなければならないのが、円キャリートレードで負けている人達の動きだ。 外ものに投資していた分が負けていた場合、円返済の際の帳尻を合わせるため、さらなるドル売り・円買いをしなければならない事態となる。

こうした円買いでさらに円高が進む可能性がある。ただ、昨日5日(月)の急落の際に141円台をつけているので、本日6日(火)はさほどの急落はないと思うが、今後は日本の利上げと米国の利下げが出てくるので、それほどは戻らないと考えている。

米国では緊急利下げという話も出ているし、利下げは9月と11月が50bp(0.50%)で、12月が25bp(0.25%)の話となっており、今までは3回で計75bp(0.75%)の利下げだと思っていたところ、計125bp(1.25%)の利下げとなりそうだ。

そうなると日米の金利差が急激に縮小してしまう。よって160円などに戻ることは考えづらいだろう。

現在の為替相場の戦略やスタンス

今週の米ドル/円予想レンジは、一昨日4日(日)に考えたのが142.85~148.00円だった。しかし昨日5日(月)には141.68円付近の安値をつけてしまいレンジを外れてしまっているが、本日6日(火)正午現在145円台に戻しているのでこのまま変更なしで行こうと思う。

戦略的には素直に戻り売りで臨みたい。

また結構先の話になるが、来年2025年には米経済が減速していくことが考えられるため、米ドル/円は130円台まで落ちることを想定している。

▽米ドル/円の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。