青山商事の第1四半期はメンズスーツを21万着販売するも最終利益が前期比35%減
(画像=「セブツー」より引用)

紳士服販売大手の青山商事は8月9日、2025年3月期の第1四半期決算(4月1日?6月30日)を発表した。売上高は449億7900万円(前年同期比1.5%増)、営業利益は16億9500万円(同8.7%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は8億円(同35.0%減)だった。

「洋服の青山」や「スーツスクエア(SUIT SQUARE)」「麻布テーラー」などを展開するビジネスウェア事業の売上高は、前年同期の水準を維持し295億5700万円だったものの、営業利益は前年同期の7.5%減となる7億3700万円と減益だった。セットアップを含まない主力アイテムのメンズスーツが前年同期の11.8%減となる21万9000着の売り上げだったが、カジュアルスタイルにも着回せる「ゼロプレッシャースーツ」などのビジネスカジュアル商品が好調だった。

月毎での売上高は、4月は前年同月比で4.3%減、5月は同0.5%減、6月は3.1%増だった。ボーナス支給月である6月が前年を上回ったが、4月と5月は苦戦した。

ビジネスウェア事業に次ぐ売上規模の雑貨販売事業は、売上高は38億8400万円(前年同期比0.8%減)、営業利益は1億5100万円(同22.3%増)だった。青山商事は100円ショップ「ダイソー(DAISO)」を手掛ける大創産業と販売代理店契約を締結しており、「洋服の青山」が退店した店舗や「洋服の青山」との併設で「ダイソー」を展開している。

フランチャイジー事業は業績を伸ばした。青山商事は、「洋服の青山」の店舗駐車場の余剰地などに「焼肉きんぐ」や「ゆず庵」といったレストランを53店舗展開している。また、リサイクルショップ「セカンドストリート(2nd STREET)」、24時間年中無休のフィットネスジム「エニタイムフィットネス(ANYTIME FITNESS)」のフランチャイズ展開も手掛けている。フランチャイジー事業の売上高は37億3200万円(千円同期比7.0%増)営業利益は2億6300万円(同27.7%増)と増収増益だった。

青山商事はこのほかに、カード事業や印刷・メディア事業、総合リペアサービス事業、不動産事業などを手掛けており、多角化を進めているが、売上高構成比ではビジネスウェア事業が52%と半数以上のシェアを占めている。ビジネスウェアは気候の影響などを受けやすく、猛暑日が続いた7月はスーツやフォーマルの売り上げが低調だったため前年同月比で7.5%減と苦戦した。

青山商事の2025年3月期通期の連結業績予想は、売上高は1988億円(前年比2.6%増)、営業利益は130億円(同9.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は91億円(同9.8%減)としている。