「ドン・キホーテ」を運営するPPIHの通期決算は計画から1年前倒しで売上高2兆円を達成
(画像=「セブツー」より引用)

ディスカウントストア「ドン・キホーテ(Don Quijote)」などを運営するパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(以下、PPIH)は8月16日、2024年6月期の通期連結決算を発表した。売上高は2兆950億7700万円(前年比8.2%増)、営業利益は1401億9300万円(同33.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は887億100万円(同34.1%増)と増収増益で、3カ年の中期経営計画で掲げた売上高2兆円の目標を1年前倒しで達成した。

売上構成比で84%を占めている国内のディスカウントストア事業が好決算を牽引した。売上高は前年から8.8%増となる1兆7630億円、営業利益は同41.7%増となる1366億600万円を計上し、免税売上高は1173億円と修正予算も大きく上回り、過去最高を更新した。深夜営業やキャラクター商品の拡充など、「ドン・キホーテ」ならではの店作りが訪日外国人に受け入れられた。

PPIHは、6月末時点で国内で632店舗、海外で110店舗を運営しているが、海外事業は増収だったものの営業利益は大幅な減益だった。海外事業のうち北米では、売上高は2468億7500万円(前年比5.7%増)、営業利益は34億4200万円(同52.4%減)と増収減益だった。外食から内食への需要の変化に対応し、デリカや寿司を強化した戦略が奏功して増収だったものの、販管費が増加したために減益だった。

アジアでは、売上高は851億4000万円(前年比3.4%増)、営業利益は1億4600万円(同91.0%減)だった。新規出店などにより増収だったものの、販管費がかさんだため減益だった。

PPIHの2025年6月期の連結業績予想は、売上高は2兆2200億円(前年比6.0%増)、営業利益は1500億円(同7.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は865億円(同2.5%減)としている。PPIHは、2030年の目標として営業利益2000億円を掲げており、免税売上高は2027年6月期で1750億円を目指す。