ワークマンは8月26日、断熱テクノロジー「Xシェルター」を採用した新しいウェアを発表した。ワークマンの研究所が独自に開発した「Xシェルター」は、光を吸収して熱エネルギーを増幅する発熱綿を、建築材として使われる断熱シートに重ねることで外気温を遮断、暖冬でも厳冬でも寒さも暑さも感じない新素材だ。
近年の温暖化による暖冬の影響で、ワークマンの重防寒アウターの売り上げは2年前に比べ16%減少していることから、天気や気温に左右されない防寒ウェアの開発は急務であった。「着る断熱材」とも称される「Xシェルター」を開発したことで、夏の大ヒット商品である「空調服」と並んで、冬の大ヒット商品になりそうだ。
実際、ワークマンは通常、新商品は小ロットで展開し、市場の反応をまずは探る戦略を取っているが、今回「Xシェルター」を搭載したアイテムは20万点を展開する。初年度の売り上げ目標は10億円としており、「Xシェルター」の発表会に登壇したワークマンの土屋哲雄専務取締役は、「これだけの点数を最初に供給するのはワークマンの43年の歴史で初めてのことです」と語っており、「Xシェルター」の機能性に対する自信がうかがえる。
機能性は、ワークマンの急成長を支えてきた創業時からのこだわりだ。ワークマンは機能性をピクトグラムで表示しているが、現在は260個のピクトグラムがあり、超高機能商品には14個のピクトグラムが付いている。今回発表した「Xシェルター」は261個目のピクトグラムとなる。
「Xシェルター」は、ジャケット(3,900円)、断熱パンツ(2,900円)、ベスト(2,900円)、防水防寒ジャケット(5,800円)防水防寒上下スーツ(9,800円、限定生産、10月発売)、マフラー(980円)、レディス防水ウォームアウター(4,900円)、ムービングシュラフ(9,800円)がラインアップしており、8月26日からオンラインストアで予約販売を開始している。ワークマンの夏の定番は空調服が定着しつつあるが、冬の新定番は断熱服が定着しそうだ。