外為どっとコム トゥデイ
(画像=外為どっとコム マネ育チャンネル)

主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。

作成日時 :2024年9月6日8時30分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也

目次

▼5日(木)の為替相場
(1):本邦実質賃金は2カ月連続でプラス
(2):豪貿易収支は予想以上の黒字
(3):高田日銀審議委員発言
(4):ブロックRBA総裁 利下げ観測をけん制
(5):ADP全国雇用者数は約3年半ぶりの低水準
(6):ISM非製造業は予想を上回る

▼5日(木)の株・債券・商品市場

▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:米雇用統計次第で上下ともに大きく動く可能性/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント

5日(木)の為替相場

外為どっとコム トゥデイ
(画像=外為どっとコム マネ育チャンネル)

期間:5日(木)午前6時10分~6日(金)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム

(1):本邦実質賃金は2カ月連続でプラス

日本7月毎月勤労統計調査の現金給与総額は前年比+3.6%と市場予想(+2.9%)を上回った。これにより、インフレを加味した実質賃金は前年比+0.4%と2カ月連続でプラスとなった。

(2):豪貿易収支は予想以上の黒字

豪7月貿易収支は60.09億豪ドルの黒字となり、黒字額は市場予想(50.00億豪ドル)を上回った。輸出が前月比+0.7%と伸びた一方、輸入は-0.8%と減少した。

(3):高田日銀審議委員発言

日銀の高田審議委員は金沢市で講演し「物価が見通しに沿って推移するもとで、堅調な設備投資や賃上げ、価格転嫁の継続など前向きな企業行動の持続性が確認されれば、その都度、もう一段のギアシフトを進める」と述べ、今後も段階的に利上げを進める考えを示した。一方で、8月に株式市場や為替市場が乱高下したことについて「影響が残存するだけに、当面はその動向を注視し影響を見極める必要がある」と強調した。

(4):ブロックRBA総裁 利下げ観測をけん制

豪中銀(RBA)のブロック総裁は「インフレ上振れリスクを引き続き警戒している」とした上で「短期的に利下げは見込んでいない」と述べて市場の利下げ観測をけん制した。また、「豪ドルの若干の上昇は、インフレ対策にプラス」との見解を示した。

(5):ADP全国雇用者数は約3年半ぶりの低水準

米8月ADP全国雇用者数は9.9万人増と市場予想(14.5万人増)を下回り、増加幅は2021年1月以来の低水準となった。一方、その後に発表された米新規失業保険申請件数は22.7万件と市場予想(23.0万件)より少なく、前週(23.2万件)から減少した。なお、その後イエレン米財務長官は「米国の労働市場は逼迫感が薄れたが、雇用創出は続いている」「雇用市場は好調だ」と述べた。

(6):ISM非製造業は予想を上回る

米8月ISM非製造業景況指数は51.5と市場予想および前回の51.4を僅かに上回った。構成指数では新規受注と仕入価格が前月から上昇した一方、雇用は低下した。