トルコリラ見通し
(画像=外為どっとコム マネ育チャンネル)

総括

FX「政策金利は据え置きか、米大統領選挙のトルコへの影響は」トルコリラ見通し

(通貨最下位、株価首位)   

予想レンジ トルコリラ/円3.9-4.4

*リラは下位で推移、9月はここまで3.73%安、10年国債は29.38%
*政策金利はまだ据え置きか
*先週の経済指標はマチマチ
*8月CPIは鈍化
*米大統領選挙のトルコへの影響は
*トルコの格付けをBB-に引き上げ
*トルコの中期経済計画は
*トルコ、BRICS加盟続きが進行中
*中銀は現在利下げを検討していない 副総裁
*IMFは成長見通し引き上げ
*フィッチは2024年のトルコの成長率を上方修正
*海外投資家は、最も速いペースでトルコ国債を購入

(9月はここまで3.73%安、10年国債は29.38%)
 9月はここまで3.73%安、年間では最下位で年初来13.24%安。株価指数は年初来28.21高、10年国債は29.38%へ上昇。

(政策金利はまだ据え置きか)
 トルコ中銀は今週、政策金利を据え置くと予想されている、最初の利下げが行われると予想される11月まで金利を50%で据え置くとみられており、緩和サイクルがやや遅れる見通しとなっている。
 年末の政策金利予想では、エコノミストの10人のうち2人は政策金利が50%になると予測し、他の2人は47.5%、1人は46.5%、5人は45%になると予想した。

トルコの年間インフレ率は5月のピークから8月には51.97%に低下し、今後数ヶ月間は低下傾向が続くと予想されている。金融引き締め政策と国内需要の減速により、インフレ率は年末までに約40%に低下するだろう。
 中銀は、何年にもわたって高騰しているインフレに対処するため、2023年半ば以降、政策金利を41.5%引き上げた。インフレが目標に一致するまで金融政策を引き締め続ける姿勢を維持している。
 エコノミストの一部は予想される政策の方向性をより明確に示唆し、必要に応じてさらなる引き締めを行う用意があるとの過去の繰り返しの約束を調整、あるいは撤回する可能性があると指摘している。

中銀はインフレ率が2024年末と2025年末にそれぞれ38%と14%低下すると予想している。最近更新された中期プログラム(MTP)では、政府は年末のインフレ率を41.5%と見込んでいる。

(7月失業率は改善)
 7月の失業率は8.8%で前月より0.4ポイント低下した。
15歳以上の失業者数は、前月比11万2,000人減の316万7,000人となった。
就業者数は前月比23万5,000人増の3,271万2,000人。労働力人口は3,587万9,000人で、前月より12万3,000人増加した。
15-24歳の若年失業率は16.6%で、前月より1%低下した。

(7月の鉱工業生産は悪化)
 7月の鉱工業生産は、6月の前年比5%減から改善し、3.9%減となった。予想は2.8%減。製造業は5.1%減少したが、公益事業部門の生産は8.2%急上昇した。

(8月自動車生産は減少)
 8月の自動車総生産台数は、前年比26.7%減の53,502台に落ち込んだ。

(7月小売売上は増加)
 7月小売売上は前年比5.4%増加した。前月の上方修正8.9%増に続いた。