東レは11月7日、2025年3月期の中間期決算を発表した。売上高にあたる売上収益は1兆2941億円(前年同期比7.9%増)、営業利益は795億円(同78.9%増)、親会社の所有者に帰属する中間利益は555億円(同92.3%増)と増収増益で、最終利益は大幅な増益だった。
売上収益の約40%を占める繊維事業は、衣料用途が欧州市場で低迷し、海外品との競争が激化しているものの堅調に推移しており、売上収益は前年同期比7.1%となる5155億円、事業利益は同26.6%増となる344億円だった。
また、東レは政策保有株式を売却する方針を示し、2024年度は約1000億円を売却する見通しで、売却代金は全額、自己株式を除く発行済み株式の約9.7%にあたる1億5500万株を上限に自社株買いに充当する。東レは2025年度も追加の売却を予定しており、資本合計に対する比率を2027年3月期に約5%としている目標からさらに引き下げる考えだ。
東レは同日、2025年3月期の連結業績予想の修正を発表した。売上収益は2兆5900億円(修正前は2兆6200億円、前年比5.1%増)、事業利益は1450億円(同1350億円、同41.3%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は880億円(同810億円、同301.9%増)に修正した。今期は880億円の最終利益となる見込みだ。