アシックスは11月8日、2024年12月期の第3四半期決算を発表した。累計での売上高は5254億5400万円(前年同期比17.3%増)、営業利益は915億2300万円(同64.0%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は649億4000円(同61.2増)と大幅な増収増益となり、営業利益は過去最高を更新した。
アシックスは今期、通期での売上高を6600億円と予想していたが、6800億円に上昇修正し、コロナ禍であった2020年度から4期連続の増収はほぼ確実となる。2020年12月期で3288億円だった売上高は4年で2倍超となる見込みだ。
アシックスは売上高の81.1%を海外で売り上げており、南米や韓国などのその他地域が微減だったものの、日本を含めて北米や中華圏、欧州などほぼすべてのエリアで2桁の増収増益だった。日本での売上高は1241億円(同21.8%増)、北米は1042億円(同18.7%増)、欧州は1431億円(同17.1%増)、中華圏は782億円(同27.5%増)、オセアニアは319億円(同11.0%増)、東南・南アジアは287億円(同34.0%増)、その他地域は362億円(同6.1%減)だった。
また、アシックスは政策保有株式を今後一切保有しない方針を示しており、三菱UFJフィナンシャル・グループなどの銀行株を始め、三越伊勢丹ホールディングスやしまむら、ゼビオホールディングス、チヨダ、アルペン、セブン&アイ・ホールディングスなど、保有する25社の株式を2024年中にすべて売却する。政策保有株式の売却と合わせて実施した株式売出しを経て、アシックスの個人株主数も大きく増加しており、今後はブランドのファン株主を増やしていく考えだ。
アシックスは同日、2024年12月期通期の連結業績予想を上方修正しており、売上高は6800億円(修正前は6600億円、前年比19.2%増)、営業利益は1000億円(同950億円、同84.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は630億円(同580億円、同78.6%増)とした。今期は営業利益が初となる1000億円を見込む。