外為どっとコム トゥデイ
(画像=外為どっとコム マネ育チャンネル)

主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。

作成日時 :2024年12月20日8時30分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部 中村勉

目次

▼19日(木)の為替相場
(1):日銀予想通り金利を据え置き
(2):ハト派的な日銀総裁会見
(3):英中銀も金利据え置き
(4):好調な米経済指標

▼19日(木)の株・債券・商品市場

▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:円安ドル高が続きやすい/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント

19日(木)の為替相場

外為どっとコム トゥデイ
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期間:19日(木)午前7時10分~20日(金)午前6時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム

(1):日銀予想通り金利を据え置き

日銀は大方の予想通り政策金利を0.25%に据え置いた。声明にも目立った変化はなく、「引き続き2%の『物価安定の目標』のもとで、その持続的・安定的な実現という観点から、経済・物価・金融情勢に応じて適切に金融政策を運営していく」とあらためて表明した。前日に米連邦公開市場委員会(FOMC)が「タカ派的利下げ」を行っていただけに、日銀の発表後に円売りが優勢となった。

(2):ハト派的な日銀総裁会見

植田日銀総裁は金融政策決定会合後の定例記者会見で、追加利上げのタイミングについて「さまざまなデータや情報を丹念に点検したうえで判断していく必要がある。賃金と物価の好循環の強まりを確認するという視点から今後の賃金動向についてもう少し情報が必要だと考えている」などと発言。為替相場についても「注意深く見ている」とは述べたが、「輸入物価の対前年比は落ち着いている」との見解を示した。これらの発言を市場は、日銀は追加利上げに慎重、円安についてあまり懸念していないと受け止め、円は一段安となった。

(3):英中銀も金利据え置き

英中銀(BOE)は予想通りに政策金利を4.75%で据え置いた。据え置きは6対3の賛成多数で決定。ラムスデン副総裁、ディングラMPC委員、テイラーMPC委員の3人が25bp(0.25%ポイント)の利下げを主張した。ベイリー総裁は「今後の利下げについては段階的なアプローチが依然として正しいと考えている」と指摘。経済の不確実性が高まっていることから、いつ、どの程度利下げを行うかを確約することはできないと述べた。

(4):好調な米経済指標

米新規失業保険申請件数は22.0万件と市場予想(23.0万件)以上に前回(24.2万件)から減少した。米7-9月期国内総生産(GDP)・確報値は前期比年率+3.1%と改定値(+2.8%)から上方修正された。その後発表された米11月中古住宅販売件数は年率換算で415万件と市場予想(409万件)を上回った。