激やせ、白髪も…尹大統領拘束で妻・金建希氏の体調悪化、学位取消に疑惑再調査…圧迫強まる
(画像=「セブツー」より引用)

◾️金建希氏の健康状態悪化
韓国の憲政史上、現役大統領として初めて逮捕された尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領。尹大統領と妻の金建希(キム・ゴニ)氏は逮捕当日、どんな行動を見せたのだろうか。

韓国のケーブルテレビ局MBNによれば、この日、金氏は尹氏とともに弁護団や与党議員と面会した。この席で金氏は、「逮捕状が執行された後、大統領はどうなるのか」、「高官捜査庁(高捜庁)が不法に押し入ってくるのにどうすればいいのか」と尋ね、法的助言を求めた。

これに対し、弁護団側は「48時間以内の拘束令状請求」など逮捕後の手順と、「今後の対応策」を金氏に具体的に説明したという。金氏に近い消息筋は「感情的、精神的にとても苦しんでいる」「落胆している」と、金氏の現状を明らかにした。

また、別の報道では逮捕直前に公邸を訪問した与党議員に対し、金氏がしばらく出て来て目礼し、「来てくれてありがとう」と挨拶したと伝えられている。この際、尹大統領が「あまり心配するな」と妻を慰め、議員らに対し「妻が最近のことで衝撃が大きく、(ベッドから)起き上がれない」と話したという。

金氏に会った議員の一人は金氏について、「白髪がたくさんできて、やつれていた」と伝えた。尹大統領とは12歳違いで52歳の金氏は、もともとほっそりしていて若々しい見た目だったが、心労は隠せなかった様子だ。

関係者の証言を総合すると金氏は食事がほとんどできずにやせ細っており、健康状態が心配されるほどやつれた状況のようだ。与党関係者は病院に行く必要があるが、野党の批判などを考慮して外出もままならず、各種の薬を服用しながら耐えていると述べた。

◾️強まる疑惑追及
尹大統領の逮捕を受け、金氏自身に対する疑惑追及にも厳しさが増している。尹大統領が逮捕されると、野党からは直ちに金氏を出国禁止にして捜査すべきだという声が沸き起こった。野党側が特に問題視しているのは尹大統領に対する金氏の影響力だ。非常戒厳令の布告に金氏が関与した可能性も排除できないとし、逃走や証拠隠滅の可能性があるためだと主張している。

金氏をめぐってはこれまでも、▽高速道路の予定地を変更、▽民間人を大統領外遊に同行、▽大統領室の移転に介入したなど様々な疑惑が取り沙汰されてきた。株価操作への関与やブランドバックの不正贈与については、検察が嫌疑なしとして不起訴処分にしたものの、疑惑がくすぶっている。

また、政治ブローカーを通じ与党の公認候補選びに介入したとの疑惑をめぐっては、政治ブローカーが逮捕され、金氏の関与について現在も捜査が進行中だ。金氏の学歴をめぐる疑惑も再燃している。

金氏が修士学位を取得した淑明女子大学は、金氏の論文を盗作と結論付ける調査結果を金氏に通知した。金氏は受け取りを拒否しているが、1カ月間の異議申し立ての期間を過ぎた場合、大学側は結果に異議がないと判断し結果を発表する可能性がある。修士学位が取り消されれば博士課程入学の資格も失われ、金氏が博士学位を取得した国民大学でも博士学位取り消しが審議されることになる。

◾️今後の展開
尹大統領が職務停止状態で逮捕された後も金氏は一人で大統領公邸に残り、警護も24時間続けられている。逮捕されたとはいえ、尹大統領は依然として現職大統領の身分であり、配偶者の金氏に対しても大統領に準ずる警護が適用されるためだ。

金氏は憲法裁判所の弾劾審判の決定が言い渡されるまで官邸に留まることができるが、大統領が罷免された場合は官邸を離れなければならない。金氏は去年10月末の外交行事から3カ月間、公の場に姿を現しておらず、今も露出を控えている。

このためか、金氏の動静に注目が集まっている。非常戒厳令の当日には公邸を出て整形外科に数時間滞在したとされ、金氏が戒厳令を事前に知っていたのではないかとの憶測が飛び交った。また、1月3日に尹大統領の最初の逮捕が試みられた際には、大統領公邸内で犬の散歩をする女性の姿が捉えられ、金建希氏ではないかと注目を集めたが、結局別人だった。

検察は金氏について現在捜査中の選挙介入疑惑に加え、株価操作関与疑惑、ブランドバッグ授受についても再捜査が必要か検討している。金氏側関係者は「捜査機関からの連絡はなく、捜査に対する検討や対応もまだない」としているが、今後、金氏の疑惑解明をめぐる攻防がますます激化する様相だ。

野党側は特別捜査官の下で金氏の疑惑を捜査する「金建希特検法」も改めて国会に提出する構えだ。これまでは尹大統領の拒否権に阻まれてきたが、今後は阻止できる保障がない。尹大統領に続いて妻の金建希氏も逮捕されることになるのか。美貌のファーストレディは崖っぷちに追いつめられている。