主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。
作成日時 :2025年1月20日8時30分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也
目次
▼17日(金)の為替相場
(1):中国GDP加速
(2):英小売売上高は減少
(3):日銀観測報道も反応は限定的
(4):IMF世界経済見通し公表
(5):米鉱工業生産 予想を上回る
▼17日(金)の株・債券・商品市場
▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:大統領令待ちで動意が限定されそう/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント
17日(金)の為替相場
期間:17日(金)午前7時10分~18日(土)午前6時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):中国GDP加速
中国10-12月期国内総生産(GDP)は前年比+5.4%と市場予想(+5.0%)を上回り、7-9月期(+4.6%)から成長が加速した。なお、2024年通年のGDP成長率は+5.0%となり、政府目標と一致した。
(2):英小売売上高は減少
英12月小売売上高は前月比-0.3%と市場予想(+0.4%)に反して減少。自動車燃料を除いた小売売上高も-0.6%と大幅に落ち込んだ(予想+0.3%)。
(3):日銀観測報道も反応は限定的
日本経済新聞は翌週の日銀金融政策決定会合について「日銀政策委員、過半が利上げ支持 市場見極め最終判断」と報道。ただ、金利スワップ(OIS)が24日の利上げを90%超織り込むなど、すでに利上げが既成事実化しているため円相場の上昇は限定的かつ一時的だった。なお、これより前にはロイター通信が、関係者への取材を基に「日銀、来週会合で利上げの公算 『緩和度合い調整』の方針維持」と報じていた。
(4):IMF世界経済見通し公表
国際通貨基金(IMF)は世界経済見通し(WEO)を公表。2025年の世界経済の成長率予想を昨年10月時点の3.2%から3.3%に上方修正した。中でも、米国の成長率を2.2%から2.7%へ大きく引き上たことが世界全体の成長見通し改善に寄与した。なお、日本の成長率予測は1.1%で据え置き、中国は4.5%から4.6%に引き上げ、ユーロ圏は1.2%から1.0%に引き下げた。
(5):米鉱工業生産 予想を上回る
米12月鉱工業生産は前月比+0.9%と市場予想(+0.3%)を大幅に上回った。これより前に発表された米12月住宅着工件数も年率換算149.9万件と市場予想(132.7万件)を上回った。