鳥取県倉吉市に本社をおくバッグメーカーのバルコス(代表:山本敬)は、2月3日に名証ネクスト市場に上場する。バルコスは2020年10月2日に東証プロマーケットに上場していたが、昨年12月27日に上場を廃止していた。
バルコスは、「メイド・イン・ジャパン」を売りにしたバッグメーカーで、「バルコス(BARCOS)」、「ハナアフ(Hanaa -fu)」などのブランドを擁している。バルコスはテレビ通販番組を放映して、主力商品の売り上げを伸ばしてきた。2024年12月期は毎月、テレビ広告費を4000万円から6000万円を投じている。新聞でも通販広告を展開しており、毎月2500万円前後の広告費を計上している。
また、連結子会社は8社あり、鳥取県の温泉宿「三朝荘」を運営するバルコス旅館三朝荘や繊研新聞社出身の村重達也氏が代表を務めるファッションニュース通信社などがその傘下だ。ファッションニュース通信社などのメディアクリエイティブ事業は、2024年12月期の第3四半期では売上高は前年同期から16.4%減の2億7726万円で、営業利益は3153万円の赤字(前年は2480万円の赤字)と赤字幅が拡大している。
バルコスの2024年12月期の業績予想は、売上高は49億1300万円(前年比27.4%増)、営業利益は2億5400万円(同114.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1億3000万円(同203.6%増)と増収増益を見込むものの、昨年11月14日に下方修正しており、当初の計画からは下回る。
バルコスは以前、「ハナアフ」のバッグが「バオ バオ イッセイ ミヤケ(BAO BAO ISSEY MIYAKE)」のバッグのデザインに類似しているとして、イッセイ ミヤケ社から不正競争防止法違反等を理由にその製造、販売および輸出入等の差止めを求めて東京地方裁判所に申し立てを受けていた。その後、両社間で和解が成立している。