メキシコペソ見通し
(画像=外為どっとコム マネ育チャンネル)

総括

FX「サプライチェーン変更は困難、追加関税を待つメキシコの日本企業(3月4日に関税発動か、ペソ下落は円高が主因、対ドルで強い)」メキシコペソ見通し

予想レンジ 7.1-7.6

(通貨3位、株価5位)

 (ポイント)
*サプライチェーンの変更は困難、追加関税を待つメキシコの日本企業
*ペソ3位、円独歩高で後退、対ドルでは強い
*カナダ・メキシコ関税3月4日発動か
*2月前半消費者物価は3%台維持
*政策金利は3月も0.5%の利下げか、中銀議事録より
*景気は減速気味、最近の指標は弱い、次の注目は
*2030年までにGDPトップ10入りが目標、大統領
*2024年の米国への貿易黒字は過去最高を記録
*S&Pがメキシコの財政運営を評価
*ペソ安に介入不要、メキシコ中銀ロドリゲス総裁
*司法制度の混乱続く、最高裁判事8名が同時に上院に辞表
*IMF成長見通し下方修正。メキシコ中銀、OECD、世銀に続く

(ペソ3位、円独歩高で後退、対ドルでは強い)
 引き続きペソは対円では弱く、対ドルでは強い。年初来で対円3.05%安、対ドル1.75%高。
 世界的なリスク回避の流れで円の独歩高が続く。頻繁に打ち出される大胆なトランプ政策で米国の先行きが不透明となり、株価は為替と違ってリスク回避の流れでは日本株中心に売られている。 株価(ボルサ指数)は米株より強く年初来6.17%高、10年国債利回りは9.81%(年初は10.83%)。

(カナダ・メキシコ関税3月4日発動か)
 トランプ大統領は2月27日、カナダとメキシコに対する関税に関して3月4日に発動すると述べた(トゥルース・ソーシャルにて)。カナダとメキシコから「容認できない、非常に高い水準」で違法薬物がなお流入していると指摘。「米国に引き続き打撃を与えるこの災厄を容認するわけにはいかない。これを止めるか、著しく制限しない限り、関税は予定通り3月4日に実際に発動されるだろう」と述べた。

(2月前半消費者物価)
 2月前半の消費者物価化は前年比で3.74%上昇、前月の3.69%を若干上回った。コアは3.63%で前月の3.72%を下回った。

(メキシコ中銀議事録より。3月も0.5%の利下げ示唆)
*3月にさらに0.5%の利下げを検討する可能性がある。
*インフレ率は3%目標に向けて正しい方向に進み続けており、基準金利の引き下げサイクルを継続する余地がある。
*インフレは以前の予想通り引き続き低下すると予想している。
*コロナ禍とウクライナ紛争の影響によって引き起こされたインフレ問題への対応で大きな進展があった。
*国内需要に関しては、民間消費が引き続き減速している。

(最近の指標は弱い、次の注目は)
12月小売売上は前年比で0.2%減少、11月は1.9%減少。前月比では0.1%増、11月は0.2%増。
12月経済活動指数は弱く、前月比で1%下落、前月は0.3%上昇。1月失業率は2.7%、前月は2.4%。
 3月7日に2月消費者物価の発表がある。