メキシコペソ見通し
(画像=外為どっとコム マネ育チャンネル)

総括

FX「ペソ対円3連騰、トランプ関税1か月で猶予で、1か月後は?」メキシコペソ見通し

予想レンジ 7.1-7.6

(通貨5位、株価5位)

 (ポイント)
*トランプ大統領、メキシコからの輸入品関税 4月2日まで猶予
*関税発動猶予は米国内からも不満が出ているからだろう。1か月後も注目
*ペソ5位、円より弱くドルより弱い。株は強い
*最近の指標は弱い。今夜はCPI
*サプライチェーンの変更は困難、追加関税を待つメキシコの日本企業
*2月前半消費者物価は3%台維持
*政策金利は3月も0.5%の利下げか、中銀議事録より
*24年の米国への貿易黒字は過去最高を記録
*S&Pがメキシコの財政運営を評価
*ペソ安に介入不要、メキシコ中銀ロドリゲス総裁
*司法制度の混乱続く、最高裁判事8名が同時に上院に辞表
*IMF成長見通し下方修正。メキシコ中銀、OECD、世銀に続く

(ペソ5位、円より弱くドルより弱い。株は強い)
 引き続きペソは対円では弱く、対ドルでは強い。ただ昨日までは対円3連騰。年初来で対円3.45%安、対ドル2.6%高。頻繁に打ち出され、また変更されるトランプ関税政策でもペソは急落もせず耐えている。
 株価(ボルサ指数)は米株より強く年初来6.57%高、10年国債利回りは9.9%(年初は10.83%)。

(トランプ大統領、メキシコからの輸入品関税 4月2日まで猶予)
 トランプ大統領はメキシコとカナダからの輸入品について、3か国の貿易協定に含まれる品目を4月2日まで関税の対象から外した。
トランプ政権は今月4日、メキシコとカナダからの輸入品に25%の関税を発動したばかりだが、再び猶予期間を設けた。
 トランプ大統領は、メキシコのシェインバウム大統領と電話会談したことを明らかにしたうえで「USMCA=『アメリカ・メキシコ・カナダ協定』が適用されるあらゆるものにはメキシコに関税を課さないことで合意した。この合意は4月2日までだ。シェインバウム大統領への敬意を表して決めた」と投稿した。
 また、シェインバウム大統領も「われわれが達した合意は両国に本当の利益をもたらす。これは大統領個人ではなく、メキシコ国民が得た成果だ」と述べた。

(最近の指標は弱い。今夜はCPI)
 弱い指標が続いている。
2月製造業PMIは47.6で前回の49.1から悪化、2月企業信頼感指数は50.4で前回の51.6から悪化した。
 今夜は2月消費者物価の発表がある。予想は3.77%(前回3.59%)、コア予想は3.62%(前回は3.66%)

(メキシコ大統領従属拒否)
 メキシコのシェインバウム大統領は、いかなる形の外国への従属にも反対すると改めて表明し、麻薬密売と戦う唯一の方法は米墨両国の協力だと指摘した。メキシコは米国が押し付ける政策に屈する国ではなく、対等なパートナーとして見られるべきだと強調した。 「協力と調整は許されるが、従属は決して許されない」と語った。