人民元見通し
(画像=外為どっとコム マネ育チャンネル)

総括

FX「特別行動計画。動のトランプ,静の習」人民元見通し

(通貨9位、株価17位=上海、香港ハンセンは首位)

予想レンジ 人民元/円 20.3-20.8

(ポイント)
*香港ハンセン指数が23.49%高で世界最強
*人民元は9位、安いドルに寄りそう
*米中首脳会談はいつ?
*特別行動計画で家計支援
*1-2月主要経済指標、不動産除けば、まずまず
*本日はローンプライムレートの発表、据え置きか
*中国は静かに報復関税発動
*1-2月貿易収支 輸出伸びず
*2月消費者物価下落
*成長目標5%前後維持 財政出動で内需拡大
*国防費増加、AI重視
*安いディープシークとBYDが世界に影響

(香港ハンセン指数が23.49%高で世界最強。頑張ろう日経)
 上海総合指数は年初来2.23%高、香港ハンセン指数は再び20%を越え23.49%高で依然世界最強、AI景気が続いている。日経平均は5.37%安

(人民元は9位、安いドルに寄りそう)
 人民元は年初来で9位、ドルは11位。対円では年初来4.01%安、対ドルで1.44%高。
10年国債利回りは1.96%へ上昇。

(家計支援で特別行動計画) 
 国務院は、家計の所得増加と子育て支援を柱とした景気対策「特別行動計画」を発表した。 特別行動計画では家計支援に力点。同計画は各地域と各省庁に向け「消費を力強く促進し、内需をあらゆる面で拡大するとともに所得増加と負担軽減を通じて消費能力を引き上げる」と狙いを強調した。中でも、農村部の住宅整備の措置が挙げられたのが特徴。

 さらに「子育て支援制度の研究・確立」を挙げた。柔軟な雇用形態の導入や総合病院での夜間小児科外来の開設に加え、地域や企業が運営する保育サービスも奨励した。
また、労働者の権利と休暇の保障を義務付け、有給休暇や短期間の休暇の取得が重視された。また、都市部と農村部の国民を対象とした基礎年金の財政補助基準も引き上げられる。このほか、ビザ免除対象国を増やすなど観光促進策も盛り込まれた。

(1-2月主要経済指標、不動産除けば、まずまず)
・1-2月小売売上高は前年比4.0%増で、昨年12月の3.7%増から加速。2024年11月以来の高い伸びとなった。予想4.0%増。 アニメ映画「ナタ2」の記録的なヒットで春節の支出が増加し、家計消費を押し上げた。

・鉱工業生産は前年比5.9%増と、12月の6.2%から伸びが鈍化した。予想5.3%増。

・ 固定資産投資は4.1%増で、予想の3.6%増を上回った。2024年は3.2%増加。
・ 不動産投資は9.8%減少した。昨年の不動産投資は10.6%減少。住宅市場は安定化の兆しが見られるものの、依然として一定の圧力に直面している。

(本日はローンプライムレートの発表)
本日はローンプライムレートの発表。据え置きと見られる。
現在1年物は3.1%、5年物は3.6%。
 両金利は、昨年10月と7月の引き下げに続いて過去最低となっている。人民銀行は最近、金利と商業銀行の預金準備率の変更を含む、低迷する経済を支援するために適切な時期に金融政策を微調整すると述べた。政府は2024年9月に導入されたより広範な景気刺激策に続き、今年も積極的な財政政策を継続することを約束している。