人気通貨ペア 本日の予想レンジ

ドル/円の見通し:PCE上振れは波乱要因
昨日のドル/円は続伸。日本時間早朝にトランプ米大統領が自動車関税に関する大統領令に署名し、これが世界的な貿易戦争につながるとの懸念からリスク回避の円買いとなる場面も見られた。ただ、関税政策が米国内のインフレ圧力を高めるとの観測から米長期金利が上昇したことを背景に一時3月3日以来となる151.15円前後までドル高が進み、終値ベースで約0.3%上昇した。 米国のインフレ高止まりが懸念される中、本日は米連邦準備制度理事会(FRB)が重視するインフレデータである米2月個人消費物価指数(PCEデフレーター)が発表される。トランプ米政権の関税政策が本格化したのは3月4日以降であることから、市場は本日発表の2月分には影響しないと見ており、前月と同率の伸びを予想している(前年比+2.5%)。それだけに予想を上回った場合は波乱要因となり得るだろう。米長期金利の上昇を受けたドル買いと、景気鈍化を懸念したドル売りのどちらに傾いてもおかしくない。 ドル/円の上値は1月高値と3月安値の38.2%戻し(151.25円前後)や3月3日高値(151.30円前後)、200日移動平均線(151.65円前後)と、151円台前半から半ばにかけて複数のチャートポイントがある。これらのレジスタンスを上抜ければ日足一目均衡表・雲下限(152.35円前後)までの上昇も考えられる。一方で下値は、昨日安値(150.06円前後)や日足一目均衡表・転換線(149.66円前後)がサポートとして意識されそうだ。
注目の経済指標:米PCEデフレーター

注目のイベント:FEB高官発言

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米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー社へ入社。8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、Twitterを通してFX初心者向けの情報発信を担当している。
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