海外展開に向けてZOZOが英国の同業「リスト」を231億円で買収
(画像=「セブツー」より引用)

ZOZOは4月9日、英国に設立する子会社を通じて、ファッションECサイト「リスト(LYST)」を運営するリスト社(LYST LTD)の全株式を取得すると発表した。ZOZOは約231億円を投じてリスト社を完全子会社化する。株式譲渡の実行日は4月30日を予定している。ZOZOが展開する「ゾゾタウン(ZOZOTOWN)」はこれまでに中国などには進出していたが、現在は撤退。海外市場はほぼ未開拓であり、「リスト」を新たな海外展開の基盤とする考えだ。ZOZOの完全子会社となることで、「リスト」が海外展開を目指す日本のブランドの受け皿になっていく可能性がある。

リスト社は2010年に設立され、「ロエベ(LOEWE)」や「プラダ(PRADA)」「グッチ(GUCCI)」「サンローラン(Saint Laurent)」など27,000以上のブランドを取り扱う「リスト」を欧州を中心に展開している。日本のブランドでは、「オニツカタイガー(Onitsuka Tiger)」や「マスターマインド ジャパン(Mastermind Japan)」「ミキモト(MIKIMOTO)」などが出店している。従業員数は129名で、年間ユニークユーザー数は1.6億人、年間購入者数は220万人を誇っている。

リスト社の2024年3月期の通期連結決算は、売上高は5000万ポンド(約94億円)、営業利益は400万ポンドの赤字(同約7億5200万円)、親会社株主に帰属する通期純利益は100万ポンドの赤字(同約1億8800万円)。赤字幅は縮小しているものの、2023年3月期は2400万ポンド(約45億1200万円)の最終赤字、2022年3月期も2800万ポンド(約52億6400万円)の最終赤字を計上している。

ZOZOは今後、技術ノウハウなどをリスト社に注入し、さらなる成長を目指すとしている。

1ポンド=188円換算(4月10日時点)