外為どっとコム トゥデイ
(画像=外為どっとコム マネ育チャンネル)

主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。

作成日時 :2025年5月30日8時30分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部 中村勉

目次

▼29日(木)の為替相場
(1):米国際貿易裁判所 違法判断
(2):米経済指標発表
(3):シカゴ連銀総裁 見解示す
(4):パウエルFRB議長 トランプ大統領と会談

▼29日(木)の株・債券・商品市場

▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:インフレ指標を受けたドル売りの可能性/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント

29日(木)の為替相場

外為どっとコム トゥデイ
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期間:29日(木)午前6時10分~30日(金)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム

(1):米国際貿易裁判所 違法判断

米国際貿易裁判所がトランプ政権の関税措置の大部分が違法との判断を下した。このところのドル売りの根底にある関税措置が白紙に戻る可能性が意識されドルが買い戻された。その後、トランプ政権はこの判決を不服として直ちに控訴。ほかの権限を使ってでも関税政策を推し進める考えを示した。NY時間には連邦巡回控訴裁判所がトランプ政権の申請を受けて、国際貿易裁判所の差し止め命令の一時停止を命じた。

(2):米経済指標発表

米1-3月期国内総生産(GDP)・改定値は前期比年率-0.2%と速報値(-0.3%)から上方修正された。一方で、同個人消費・改定値は+1.2%と速報値(+1.8%)から下方修正。同時に発表された米新規失業保険申請件数は24.0万件と市場予想(23.0万件)以上に前週(22.6万件)から増加した。なお、失業保険継続受給者数は前週から2.6万人増加して191.9万人となり2021年11月以来の高水準となった。

(3):シカゴ連銀総裁 見解示す

米シカゴ連銀のグールズビー総裁はトランプ政権が推し進める関税政策を何らかの形で回避できれば利下げの余地が生まれるとの見解を示した。なおグールズビー氏は今年の連邦公開市場委員会(FOMC)での投票権を有している。

(4):パウエルFRB議長 トランプ大統領と会談

米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は、トランプ米大統領と会談。「利下げをしないのは間違いだ」と利下げを強く求めるトランプ大統領に対し、パウエル議長は「法律に求められている通り、自身とFOMCのメンバーは、最大雇用と物価安定を支えるための金融政策を策定する」「それらの決定は慎重で客観的、かつ政治的に中立な分析のみに基づいて行うと述べた」とFRBが声明で明らかにした。