外為どっとコム トゥデイ
(画像=外為どっとコム マネ育チャンネル)

主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。

作成日時 :2025年6月27日8時30分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部 中村勉

目次

▼26日(木)の為替相場
(1):FRB議長の早期指名を検討
(2):BOE総裁 発言
(3):米経済指標発表
(4):FRB高官ら 金融政策巡る発言
(5):米大統領「中国と署名した」

▼26日(木)の株・債券・商品市場

▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:ドル売り強まる展開/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント

26日(木)の為替相場

外為どっとコム トゥデイ
(画像=外為どっとコム マネ育チャンネル)

期間:26日(木)午前6時10分~27日(金)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム

(1):FRB議長の早期指名を検討

米ウォール・ストリート・ジャーナル紙が「トランプ米大統領が次期米連邦準備制度理事会(FRB)議長の早期指名を検討」「パウエルFRB議長の後任に元FRB理事のウォーシュ氏や現国家経済会議(NEC)委員長のハセット氏を検討」などと報じた。ドルが全般的に売られてドル/円が下落。クロス円もドル/円の下落につれた。

(2):BOE総裁 発言

英中銀(BOE)のベイリー総裁は4月に導入された給与税引き上げの影響から企業が「賃金や雇用を通じて調整を図る兆候が見られ始めている」と述べ、雇用情勢の軟化に懸念を示した。またインフレについては「とても注意深く監視している」とし、「食品価格の上昇は監視リストに載っている」と述べた。

(3):米経済指標発表

米1-3月期国内総生産(GDP)・確報値は前期比年率-0.5%となり改定値(-0.2%)から下方修正された。個人消費は+0.5%と改定値(+1.2%)から大幅に下方修正された。同時に発表された新規失業保険申請件数は予想(24.3万件)を下回る23.6万件となり、前週の24.6万件から減少した一方で、失業保険継続受給者数は197.4万人と3.7万人増加し2021年11月以来の高水準となった。

(4):FRB高官ら 金融政策巡る発言

バーキン・リッチモンド連銀総裁は「関税を巡る不確実性は依然として顕著である」として「何か一つの方向に急ぎすぎると、メリットはほとんどない」「現在の経済の強さを考えると、事態の推移を辛抱強く見守り、見通しが改善するまで待つ時間がある」との見解を示した。また、サンフランシスコ連銀のデイリー総裁は「新たなデータで米国の労働市場が堅調であることを確認した」とし、関税にについては「大幅かつ持続的なインフレ圧力につながるとは限らない証拠が増えている」と述べ、「自身の中心的な見方としては秋ごろから金利の調整を開始できる」との見解を示した。

(5):米大統領「中国と署名した」

トランプ大統領は「昨日、中国と署名した」「中国が開放を始める」と語った。その後、ラトニック米商務長官は米国と中国が先月合意に達した関税などに関する貿易合意について「2日前に署名され、正式に成立した」と語った。ラトニック長官によれば、「中国が米国にレアアースを供給すれば米国は『対抗措置』を撤廃する」といった文言が含まれているとのこと。