
主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。
作成日時 :2025年8月12日8時30分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 為替アナリスト 中村勉
目次
▼11日(月)の為替相場
(1):日経新聞 米財務長官のインタビュー公開
(2):米中関税休戦を90日延長 米大統領が署名
▼11日(月)の株・債券・商品市場
▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:米7月CPIの結果次第/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント
11日(月)の為替相場

期間:11日(月)午前7時00分~12日(火)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):日経新聞 米財務長官のインタビュー公開
11日深夜に日経新聞がベッセント米財務長官とのインタビュー記事を掲載。日米の関税合意について、「黄金の産業同盟であり、2国間の経済成長と安全保障の中心軸になる」と評した。また相互関税については「時間が経つにつれ、関税はアイスキューブのように溶けていくべき存在」と語った。
(2):米中関税休戦を90日延長 米大統領が署名
トランプ米大統領は12日に失効を迎える中国との関税合戦における休戦について、90日間の延長命令に署名した。米中は先月末に交渉担当者レベルでは予備合意に達しており、トランプ大統領の署名を待っていた。なお、これより前にトランプ大統領は「金(Gold)には関税をかけない」と自身のSNSに投稿した。
11日(月)の株・債券・商品市場

<最新の株価指数CFDレートはこちら>
ドル/円 外為注文情報(FX板情報・オーダー状況)
<外為注文情報はこちら>

- ※ 「外為注文情報」とは、外為どっとコムの『外貨ネクストネオ』でお取引をされているお客さまの指値やストップ注文の状況を確認できるツールのことを指します。
- ※また、高機能チャート(無料)では「取引分析」 を選択することで、チャート上に注文情報の表示が可能です。
- ※ 尚、この外為注文情報は情報提供を目的としており、投資の最終判断は投資家自身でなさるようお願い致します。
人気通貨ペア 本日の予想レンジ

ドル/円の見通し:米7月CPIの結果次第
昨日のドル/円は約0.3%上昇。東京勢が祝日休場で不在となる中、米長期金利の低下を受けて147.35円前後まで下落する場面も見られた。ただ、翌日に米7月消費者物価指数(CPI)の発表を控え、インフレ反発への警戒感から米長期金利が下げ幅を縮小すると、今月1日以来となる148.25円前後まで上昇した。
米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長はトランプ関税の影響について「夏にかけてインフレの数値が上昇すると予想している」と語っていたことから、本日発表の米7月CPIに注目が集まっている。7月は小売業者がさまざまな商品の値上げに動いたとされる。このため市場はCPIは前年比+2.8%、食品とエネルギーを除いたコアCPIが+3.0%とそれぞれ前月(+2.7%、+2.9%)から伸びが加速すると予想している。米国の労働市場の減速を背景に、フェデラル・ファンド(FF)金利先物では9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げを約88%織り込んでいるため、米7月CPIが予想を上回る結果となった場合の方が反応は大きくなりそうだ。この場合、日足一目均衡表の転換線が通る148.77円前後や200日移動平均線の149.37円前後が目先の上値目途として意識されよう。