主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。
作成日時 :2025年11月19日8時30分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 為替アナリスト 中村勉
目次
▼18日(火)の為替相場
(1):片山財務相 市場の動きをけん制
(2):RBA議事録公表
(3):首相・日銀総裁会談
(4):ADP週次統計 減少幅が縮小
▼18日(火)の株・債券・商品市場
▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:じりじりと上値を模索する展開/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント
18日(火)の為替相場
期間:18日(火)午前7時10分~19日(水)午前6時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):片山財務相 市場の動きをけん制
片山財務相は閣議後の会見で足元の円安について、「非常に一方的な、また急激な動きもみられて『憂慮』している」と発言。さらに「為替市場における過度な変動や無秩序な動きについては高い緊張感を持って見極めているところだ」と述べて市場の動きをけん制した。
(2):RBA議事録公表
豪中銀(RBA)は11月4日に開いた理事会の議事録を公表。「余剰生産能力の程度や労働市場の見通し、金融政策の引き締め度合いに関する判断について今後のデータで何が示されるかを評価する間、忍耐強く待つ余地があると判断した」と政策金利据え置きの背景を説明。その上で、コアインフレ率の上昇、個人消費の拡大、住宅市場の回復を踏まえて、追加緩和に慎重な姿勢を示しつつも、「経済成長や労働市場が弱含めば追加緩和が必要になるシナリオもありうる」との見解を示した。
(3):首相・日銀総裁会談
高市首相との初会談を終えた植田日銀総裁は、金融政策について「2%の物価目標を安定的に実現できるよう金融緩和の度合いを徐々に調整している」と首相に説明したところ、首相は「『そういうことかな』と了解していた」と述べた。また、首相から金融政策についての要望は「特になかった」と明言。さらに、為替動向については「もちろん議論した」と明かした上で、具体的な内容については「コメントを控える」とした。
(4):ADP週次統計 減少幅が縮小
米ADP社が発表した民間雇用者数は4週平均(11月1日まで)で週あたり2500人減少していた。ただ、前週(10月25日まで)の11250人減から減少幅は縮小した。なお、これより前に米労働省がウェブサイトで発表した10月18日までの週の米新規失業保険申請件数は23.2万件だった。米政府機関閉鎖前に発表された9月20日終了週の申請件数は21.9万件だった。