早くも「第3のブランド」確立へ
サンマルクHDの2026年3月期業績は売上高24.7%増の884億円、営業利益41.3%増の51億円。前の期に買収した「京都勝牛」と「牛かつもと村」の牛カツ業態が通期でフルに業績に寄与し、大幅な増収増益となった。
売上高の内訳は「サンマルクカフェ」に代表される喫茶事業284億円、「鎌倉パスタ」を中心とするレストラン事業599億円。この中で、牛カツ業態の売上高は180億円とレストラン事業全体の3割を占め、早くも第3のブランドとしてのポジションを確立しつつある。
同じ業態の企業を連続して買収することで事業規模の早期拡大を目指す、いわゆるロールアップ型のM&A戦略が奏功した形だ。
「京都勝牛」と「牛かつもと村」の店舗は現在90店あまり。今後、国内で150~200店程度まで出店が可能とみている。並行して海外展開にもアクセルを踏み込む。
中計では最終年度の2029年3月期に売上高1000億円を掲げる。その実現を確かなものにするうえで、次の一手となるのが今回のうどん専門店の買収となる。
活発化する外食M&A、金額も大型化
サンマルクHDが主戦場の一つとするカフェ業態では今年、再編劇が起きた。「牛角」、「大戸屋ごはん処」などを展開する外食大手のコロワイドが4月、「珈琲館」、「カフェ・ベローチェ」などを手がけるC‐United(東京都港区)を買収したのだ。
手薄だったカフェ業態の事業拡大がコロワイドの狙いで、買収額は国内外食企業同士のM&Aとして過去最大の440億円に達した。
和食業態をめぐるM&Aも盛り上がっている。ファミレス最大手のすかいらーくホールディングスは4月、炭火焼干物定食店「しんぱち食堂」の運営会社を110億円で買収した。
また7月末には、「モスバーガー」を展開するモスフードサービスが「和食・酒えん」、「おぼんdeごはん」などの運営会社を112億円で買収。ハンバーガー事業に次ぐ第2の柱に育てるのが目的だ。
すかいらーくは2024年にも、北九州発のうどん専門店「資(すけ)さんうどん」を240億円で買収した。ファミレス市場の縮小傾向や消費者ニーズの多様化が進む中、新規出店や既存店の業態展開が可能な有力ブラントの獲得に注力している。
文:M&A Online