12月12日厚生労働省が、本年12月1日から7日までのインフルエンザの発生状況を報告した。これによると「2014/2015 年シーズンのインフルエンザの定点当たり報告数は2014 年第42 週以降増加が続いて」おり、44 都道府県で前週の報告数よりも増加が見られた」とのことだ。定点報告だけでも1週間で17,000人を超える報告がある。
厚生労働省が発表しているように休校、学級閉鎖に追い込まれている学校も増えている。こうなってくると、インフルエンザに関連する銘柄はおさえておきたい。できれば起きてほしくないが、インフルエンザウイルスが猛威を振るえば急騰することもありうる。そこでインフルエンザ関連で注目しておきたい銘柄をあげる。
インフルエンザ関連注目銘柄
①中外製薬 <4519>
インフルエンザといえばおなじみの「タミフル」を製造している会社だ。スイスのロッシュ・ホールディングスが大株主(持ち株割合59.8%)の製薬会社であり、抗がん剤も主力商品の一つとなっている。中外製薬では新型インフルエンザ等の発生、蔓延時に可能な限り医薬品の安定供給ができるよう「新型インフルエンザ等対策業務計画」を定めている。
②富士フイルムホールディングス <4901>
「写ルンです」などのインスタントカメラ、写真フィルムが祖業であったが、近年ではフィルム技術を応用し、コピー機はもちろん、医薬品、医療機器、化粧品までにその事業領域を広げている。最近ではエボラウィルスに効果があるとして子会社である富山化学工業が開発した「アビガン錠」があまりにも有名だが、この「アビガン錠」はそもそも抗インフルエンザ薬として開発したものだった。「アビガン錠」の追加生産も決定しており、インフルエンザのみならず他のウィルス対策銘柄としても注目だ。
③日本バイリーン <3514>
インフルエンザと言えば、マスク。流行し始める季節にはマスクを毎日着用している人も多いだろう。使い捨てマスクといえばユニ・チャーム <8113> を思い浮かべる投資家も多いだろうが、そのマスクに使われる不織布の国内最大手が日本バイリーンだ。不織布世界最大手であるドイツのフロイデンベルグ社と資本提携し、海外展開も行っている。