水素ステーション
(写真=Thinkstock/Getty Images)

昨年12月にトヨタが初の量産型セダンとして「MIRAI」を発表し、いよいよ本格普及フェーズに入った燃料電池自動車。完成車だけではなく、燃料電池自動車関連の部品メーカ、水素ステーション関連企業にとってもビジネスチャンスと思われる。以下、燃料電池自動車関連で注目の10企業を紹介する。


(1) トヨタ <7203>

まずは「MIRAI」を発表したトヨタである。「MIRAI」の価格は税込みで723万6000円。初年度の目標販売台数は400台としている。なお、ハイブリッドカー初代「プリウス」の販売価格は215万円であり、「プリウス」の販売価格を大きく上回るが、発表会の記者会見時に加藤光久副社長が「採算のお話はできません」と語ったように、現在時点ではMIRAIは採算割れしており、トヨタの収益には貢献してないものと思われる。


(2) ホンダ <7267>

2015年1月14日の朝日新聞報道によると、ホンダは2016年3月に北米国際自動車ショーで燃料電池車を発売することを発表した。価格は明らかになっていないが、2014年11月の「Honda FCV Concept」の発表会で「競争力のあるものにしている」と伊東社長が表明しており、発売時には採算は度外視してトヨタの「MIRAI」を意識した価格にすることが予想される。


(3) ヤマハ <7951>

ヤマハは2006年に水素燃料電池を採用したスクーターFC-AQELを発表し、既に5km以内の近距離利用を目的としたリチウムイオン電池に充電して走る電動バイクを20万円台で発売しているが、2014年8月の朝日新聞報道によると、10万円台の電動バイクを2015年中に販売することを計画している。

水素燃料電池の開発は継続しているが、一般販売用というよりは、開発で培った技術を電動バイクにフィードバックすることが目的と思われる。


(4) 神戸製鋼所 <5406>

「MIRAI」の燃料電池は水素を高圧力で圧縮しており、高い耐久性と機密性が求められる。その中で、基幹部品である燃料電池セパレータ用チタン材を納入しているのが神戸製鋼所である。また、神戸製鋼所は水素ステーション向け高圧水素圧縮機を始めとする水素ステーション部品も製作しており、隠れた「燃料電池」関連銘柄といえる。


(5) 岩谷産業 <8088>

カセットボンベでおなじみの岩谷産業は、水素ステーションの設置や水素の販売で先行している。2014年7月に兵庫県尼崎市に日本初の商用水素ステーションをオープンし、2015年度までに20箇所の商用水素ステーションを設置することを表明している。

また、2014年11月には水素の販売価格を1,100円/kgと決定したが、これはハイブリッド車の燃料代と同等の水準であり、政府が2020年の達成目標としている価格水準である。戦略的な水素価格を設定して先行者利益を享受する方針を打ち出している。