(6) 太陽日酸 <4091>

産業ガスの供給とプラントエンジニアリングを主な事業としている太陽日酸も、水素ステーションの設置に参入している。太陽日酸の特徴はコンパクトな水素ステーションを提供できることであり、特に『ハイドロ シャトル』と呼ばれるパッケージ型水素ステーションは、トレーラートラックに搭載した移動式水素ステーションを展開できる点が特徴である。

(7) JXホールディングス<5020>

石油元売り大手であるJXホールディングスは、従来のサービスステーションに水素ステーションを併設する動きに加え、水素供給を単独で行うステーションおよび移動式水素供給ステーションの展開を目論み、2014年10月に「株式会社ENEOS水素サプライ&サービス」を設立している。

同社のサービスステーション数は約11,000箇所(2014年3月末時点)であり、国内シェアは32%の圧倒的トップである。ゆえに、水素ステーション化が加速すれば燃料電池自動車も一気に普及する可能性がある。

(8) 東京ガス <9531>

東京ガスは2014年12月に関東初の商用水素ステーションである「練馬水素ステーション」を開所した。既に東京ガスは関東地方を中心に約100箇所の天然ガスステーションを展開しており、水素ステーションも天然ガスステーションに併設する形で普及を進めていく。

天然ガスは既にタクシーで使われているが、2015年1月には燃料電池タクシーに係る事業計画がはじめて国土交通省の補助対象に認定されており、今度タクシーへの燃料電池車採用が加速するものと思われる。

(9) 加地テック <6391>

加地テックは東証2部上場であり売上高48億円。当期純利益3,300万円(2014年3月期)のコンプレッサメーカーである。水素ガスコンプレッサは燃料電池用水素を圧縮するために必要な基幹部品であるが、加地テックは2004年に世界で初めて全段ピストン式・110MPaオイルレス圧縮機の開発に成功するなど、この分野に早くから取り組んでいる。また、自己資本比率が72.3%(2014年3月期)と高く、実質無借金経営であるなど、財務面での安全性が高い。

(10) JFEコンテイナー <5907>

JFEコンテイナーは東証2部上場であり売上高281億円。当期純利益1,400万円(2014年3月期)のドラム缶、高圧ガス容器製造を主な事業としているメーカである。圧縮水素を充填する水素タンクには高耐久性が求められるが、JFEコンテイナーは自動車に搭載する水素ボンベおよび水素輸送用トレーラーに使われる水素ボンベの両方を製作している。(ZUU online 編集部)