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(写真=Thinkstock/Getty Images)

休日のオフィス街は穴場デートスポットである。この前の土曜日に東京・大手町に行ったが、実際にデート中とおぼしきカップルを何組か見かけた。平日はビジネスマンやOLがせわしく行き交うこの街も、休みの日は人影もまばらで閑散としている。車もあまり通らない。整然と立ち並ぶ超近代的な高層ビルの存在が余計に際立つ。かつて富士銀行本店があった地も再開発されたが、そこには「大手町の森」がある。大手町のど真ん中に200本以上の木々が植えられた3600平方メートルの森である。摩天楼も森もしんと静まり返っている。それが休日の大手町である。

東京駅から「大手町の森」を抜けてサンケイプラザに行った。米国株セミナーのパネルディスカッションに登壇するためだ。街は閑散としていたが、セミナー会場は500名近くの聴衆で埋め尽くされていた。これが日本株セミナーなら驚きはしない。しかし、米国株の話を聴きに500名近くのひとが集まるというのは正直想像していなかった。米国株は馴染みがないし情報も少ない。当然、日本株に比べ米国株に投資しているひとは少ない。だから、こんなに多くの聴衆が集るとは思っていなかったのである。

会場では若いひとの姿が目についた。なるほど、彼らは米国企業の製品やサービスに日常的に触れて生活してきた世代である。アップルのiPhoneで話し、グーグルで検索し、フェイスブックやツイッターで友達とつながり、スターバックスでコーヒーを飲み、アマゾンで買い物をする。これらの企業の株価が上昇しナスダック総合指数は15年ぶりに最高値を更新した。若い世代には日立、三菱重工、新日鉄などより、よっぽど馴染みがある企業ばかりではないか。

休日のオフィス街で地球の裏側のマーケットについて語る。オンとオフ。表と裏。昼と夜。面白い体験だった。日本株だけでなく米国株も投資対象に加えよう。休日のオフィス街でデートしている若い諸君にこそ伝えたい。本命のほかにもうひとつ「お気に入り」を持ったって、それは分散投資、決して「二股」とは言わないのである。

広木隆(ひろき・たかし)
マネックス証券 チーフ・ストラテジスト

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