星のリゾート
(写真=星野リゾートHP)

2020年の東京五輪開催、さらに2027年にはリニア中央新幹線の開通と、東京には今、追い風が吹いている。近未来を具現化するための「東京大改造」。その坩堝(るつぼ)にある大手町には、大型ビルを玉突きで建て替えていく「連鎖型都市再生」が進行しつつある。「大手町温泉」は、そうした喧噪の中、突如として登場した。


「日本ならではの魅力」の発信に

昨年7月、三菱地所 <8802> は「大手町連鎖型都市再生プロジェクト第3事業」の敷地内で温泉の湧出を確認し、源泉名を「大手町温泉」と命名した。同社によると、掘削が実施されたのは敷地内の深度約1,500メートルで、汲み上げられたサンプルを中央温泉研究所で分析した結果、温泉と認定されたという。

この再生プロジェクトは2016年の春に完工する予定で、高級リゾートを展開する星野リゾートが同社初の都市型施設の運営となる高級日本旅館「星のや 東京」が、温泉付きの宿泊施設として入居する。このほか温浴施設は、オフィス棟内に設けるフィットネス施設でも利用され、東京五輪開催を見据えた、訪日外国人などに対する「日本ならではの魅力」の発信にも寄与するという。