実は「東京は温泉の宝庫」だった?
ボーリングや重力測定などのデータを統合した結果、関東平野の深部、地下3~4キロメートルに基盤となる岩がその上部の地層と、ちょうど鍋底のような形で境界を形成していることが明らかになった。基盤岩は概ね緻密で硬く、亀裂も少ないため地下水が浸透しにくいため上部の地層にどんどん蓄積されていく。
地下水を大量に蓄積するこうした地下構造は「地下水盆」と呼ばれ、関東平野の地下はまさに「巨大な地下水盆」になっているのだという。深さの差こそあれ、掘削の先に温泉が湧き出るのは必然だったのかもしれない。
大手町温泉の効能は?
「大手町温泉」は、温泉の種類としては「療養泉」に分類される。その泉質は「含よう素-ナトリウム-塩化物強塩温泉(高張性・中性・温泉)」で、効能は多岐にわたる。
筋肉・関節の慢性的な痛み・こわばり(関節リウマチ、変形性関節症、腰痛症、神経痛、五十肩、打撲、捻挫などの慢性期)、運動麻痺における筋肉のこわばり、胃腸機能の低下(胃がもたれる、腸にガスがたまるなど)、軽症高血圧、耐糖能異常(糖尿病)、軽い高コレステロール血症、軽い喘息・肺気腫、痔の痛み、自律神経不安定症、ストレスによる諸症状(睡眠障害など)、病後回復期、疲労回復、健康増進、などなどが療養泉の一般的適応症とされている。
底流には「人生観・価値観の変化」
ビジネスの中心である「大手町」と「温泉」という何とも不思議な組み合わせで、単なる「面白い話題」として片付けられてしまいそうなのだが、そこには「人生観・価値観の変化」という底流が顕在する。
そこには、「仕事一筋」の都会のど真ん中の生活に、リラックスできる温泉施設を共存させ、さらに日本文化の発信の場としようとする試みがある。
「大手町」を舞台にビジネスを展開する企業にも、マーケティング戦略上においても、人々の「人生観・価値観の変化」を無視できない時代が訪れているのかもしれない。
三菱地所は、災害時には温浴施設を開放することで、災害活動要員のほか、事業継続に携わる従業員やボランティアの衛生環境向上に寄与するとしている。(ZUU online 編集部)
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