この記事は2025年8月21日(木)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「神田卓也氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=Aleksei/stock.adobe.com)

2025年8月21日(木)の午前9時時点に外為どっとコム総合研究所の神田卓也さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

神田卓也
株式会社外為どっとコム総合研究所取締役調査部長上席研究員。1987年福岡大学法学部卒業後、第一証券を経て、1991年メイタン・トラディション入社。インターバンク市場にて、為替・資金・デリバティブ等の取引業務を担当し、国際金融市場に対する造詣を深める。2009年7月外為どっとコム総合研究所入社。

現在の為替相場の傾向や相場観

本日21日(木)日本時間未明、7月末に行われたFOMCの議事録が公表され「ほぼ全てのメンバーは金利据え置きが適切だと判断」していたことや、「過半数のメンバーはインフレリスクが雇用リスクを上回ると認識」していたことが明らかになった。もっとも、これは7月の雇用統計やCPIで次回利下げ観測が急速に高まる前の議論につき、市場としては割り引いて評価せざるを得なかった模様だ。

金利もドルも下げ幅を縮小する動きにとどまる中、米ドル/円は147円台を中心とするもみ合いが続いた。

現在の為替相場の戦略やスタンス

市場の関心が「過去のFOMC」よりも、パウエルFRB議長が明日22日(金)の講演で示すであろう「今後のFOMC」に向けられていることは明白だ。とはいえ、市場との対話を重視するFRBがこのタイミングでタカ派トーンの議事録を公表したということは、明日22日(金)のパウエル氏の講演内容がそれとは逆のハト派トーンになる可能性が低いことを示しているのではないだろうか。

なお、米金利先物は次回9月FOMCにおける25bp(0.25%)の利下げについて80%前後織り込んでいる。

トランプ関税がインフレに及ぼす影響が読めない中で、パウエル氏が9月利下げに前向きな発言をするとは思えないことから、この織り込みは明日22日(金)の講演を受けて低下する公算が大きいと見る。

こうした中、米ドル/円は明日22日(金)にかけて強含みで推移すると予想している。

▽米ドル/円 日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
「羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。