この記事は2025年8月20日(水)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「井口喜雄氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=Creator88/stock.adobe.com)

2025年8月20日(水)の午後13時すぎにトレイダーズ証券の井口喜雄さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。

現在の為替相場の傾向や相場観

米ドル/円は147円台半ばを中心に方向感を欠く展開。ユーロ/米ドルも上値を攻める感じがしない。今週末のジャクソンホール待ちだろう。

ジャクソンホールでは過去に金融政策を転換する場面で多く使われており、昨年もパウエルFRB議長から「時は来た」と発言して利下げサイクルに入った過去もあり、注目度は高い。

また、明後日22日(金)には日本の全国消費者物価指数が予定されている。本邦GDP上振れや、トランプ関税の不確実要素が後退する中、仮に物価上昇が確認されると日銀の利上げ期待が高まることは避けられず、円高リスクにも警戒しておきたい。

現在の為替相場の戦略やスタンス

ジャクソンホールはパウエルFRB議長がハト派化するかどうかだ。

トランプ政権からの圧力やNFPの悪化を背景にハト派化する可能性は否定できない。ただし、パウエル氏にとって今回が最後のジャクソンホールスピーチ。有終の美を飾るならトランプ政権に屈せず、FRBの独立性を守りつつ、これまで通りのタカ姿勢を見せるのではないだろうか。

もっとも、任期の近いパウエルFRB議長の話にマーケットはどこまで反応するかには疑問が残る。タカであっても米ドル/円の上昇トレンド再開とまではいかないだろう。

ジャクソンホールに向けて頭の体操はしておきたいが、結局は出たとこ勝負。一方に偏ったポジションは取らず、どちらにでも動けるように柔軟に対応したい。

▽米ドル/円 日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
「羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。