外為どっとコム トゥデイ
(画像=外為どっとコム マネ育チャンネル)

主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。

作成日時 :2025年8月21日8時20分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 為替アナリスト 中村勉

目次

▼20日(水)の為替相場
(1):日本貿易収支 黒字予想に反して赤字
(2):中国LPR 予想通りの据え置き
(3):英CPI 予想上回る伸び
(4):米大統領 FRB理事へ辞任要求
(5):FOMC議事録 インフレ上振れリスク大きい

▼20日(水)の株・債券・商品市場

▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:146円台後半から147円台での値動き中心/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント

20日(水)の為替相場

外為どっとコム トゥデイ
(画像=外為どっとコム マネ育チャンネル)

期間:20日(水)午前6時10分~21日(木)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム

(1):日本貿易収支 黒字予想に反して赤字

日本7月貿易収支は市場予想(1985億円の黒字)に反して1175億円の赤字だった。輸出は自動車や鉄鋼などの輸出額が前年比で2.6%減少。対米輸出は金額ベースで10.1%減少し、このうち自動車は28.4%減少した。また、対米自動車輸出は台数ベースでも前年比で3.2%減少した。

(2):中国LPR 予想通りの据え置き

中国人民銀行(PBOC)は貸出金利の指標となるローンプライムレート(LPR)について、市場予想通りに1年物を3.00%、5年物を3.50%にそれぞれ据え置くと発表した。

(3):英CPI 予想上回る伸び

英7月消費者物価指数(CPI)は前年比+3.8%と市場予想および前月(+3.7%、+3.6%)を上回った。エネルギーや食品などを除いたコアCPIは前年比+3.8%(予想、前月+3.7%)、英中銀(BOE)が重視するサービスCPIは前年比+5.0%だった(予想+4.8%、前月+4.7%)。

(4):米大統領 FRB理事へ辞任要求

トランプ米大統領は米連邦準備制度理事会(FRB)のクック理事に辞任を要求。クック氏は2件の住宅ローンに関し「銀行の書類や不動産記録を改ざんした可能性がある」と米連邦住宅金融局(FHFA)のパルト局長がボンディ司法長官に捜査するよう要請されている。

(5):FOMC議事録 インフレ上振れリスク大きい

米連邦準備制度理事会(FRB)は7月29-30日に開催された連邦公開市場委員会(FOMC)の議事録を公表。「ほぼ全員の参加者が金利据え置きを適切と判断した」記されていたほか、「参加者の大多数は、インフレ上振れリスクの方が雇用軟化リスクよりも大きいと認識」していたことが明らかになった。また関税引き上げの影響、時期、持続性については「依然として相当の不確実性が残っている」とし、「関税引き上げを見越した在庫積み増し、投入コスト上昇の価格への緩やかな転嫁、契約価格の段階的な改定、依然として継続中の貿易交渉」などを理由に、影響が出るまで「ある程度の時間がかかる可能性がある」と指摘した。