特集:DIY&カスタマイズ《中古再販》リビタ
「中古再販」ビジネスの分野でも、ユーザー自身が「DIY&カスタマイズ」できる余地を残したプランニングが出始めている。集合住宅の一棟まるごとリノベーション事業でトップレベルの実績を持つリビタ(東京都渋谷区)では、新たに中古の戸建て再販ビジネスに着手し始めた。
東京都国分寺市の戸建て。
壁は塗装したり、絵をかけたり、壁紙を貼ったりカスタマイズしやすいように構造用合板仕上げとなっている。
住みながら手を加えていける点を商品コンセプトにしている
ユニークなのは、買い取った戸建ての構造躯体・内外装ともにリノベーションするが、物件購入者が自分で自宅を改装しやすい仕様にして売り出すというもの。
例えば、東京都国分寺市に出来上がった築30年の物件の室内壁は、石膏ボードやクロスなどを貼らずに、構造用合板をペイントで仕上げた状態で販売。これは購入したユーザーが自分で壁紙を貼ったり、ペイントしたり、DIYできる余地を残した設計アイデア。
構造用合板で仕上げられているので、ビスが打ちやすく、例えば絵を掛けたり、棚を作ったりしやすい。また、構造躯体の柱・梁をむき出しにした仕上げのため、ハンモックやプロジェクターなどを吊るすこともできると同社ではPRしている。
戸建て再販事業の吉實健太郎リーダーは「内装のコンセプトはカスタマイズ性です。私たちが手を引けるところは引いて、住む方が暮らしながら手を入れられる仕様。間仕切りも収納も最小限にし、シンプルな仕上げしています」と話す。
中古再販物件は業者が内装を完全な状態に仕上げてから売り出すのが一般的。同社では住み手が手を加える余地のない完成品として売り出さず、入居者が自分でカスタマイズできるようにしている。
第1弾の物件では、住み手が壁にボルダリング用のホールドを付けたり、アウトドア用品を壁に掛けられるように金具を設置。施主のライフスタイルに合わせてカスタムできるのが魅力だ
内見に来たユーザーから「これで完成ですか?」と聞かれるケースもあるようだが、「家づくりのスタートですべてを決めなくてもよい」というのが、同社のスタンス。「自分で家に手を入れて、長く大切に使いたい」と考えるユーザーから共感を得ており、売れ行きは好調だ。(提供: リフォーム産業新聞 )
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