宮嶋祐介 社長
(写真=リフォーム産業新聞)


リフォームでリピート受注獲得

「2020年20億円」。塗装事業者としては異例の売り上げを目指すのが群馬県前橋市に本社を置くミヤケンだ。元請け化に本格展開後、住宅リフォーム事業への参入、本社ショールームの設置など新たな取り組みを続けている。

塗装事業者の可能性を探る宮嶋祐介社長は20億円のさらに上、100億円も見据え基盤作りを進めている。


社員教育推進

◆前期売り上げが7億6000万円。今期(2014年度)は8億5000万円の計画ですが、2020年に向けてどのような計画で考えているのですか。

8億5000万円の次が9.7億、その後が11.2、13.5、15.7、17.9、20億円です。

◆店舗が確か5店舗計画だったので2020年度に1店あたりで換算すると4億円平均ですね。

そうです。本店はBtoC 以外に法人もあるので、割合が大きく8億円です。本店以外が3億のイメージですね。

◆達成のための具体的な戦略ですが、以前の取材では、(1)ブランディング、(2)セミナー集客、(3)社員教育の3つを強化策として挙げられていました。その中で重要視しているのはどの点でしょう。

今は完全に社員教育です。勢いのみで行けるかなという感覚できていましたが、拠点を増やす上で、ハッとマネージャーがいないと気付いた。NO3、NO4、NO5、このあたりがいない。今、将来の店長候補作りを行っている状況です。

◆10億円の壁を超える障害になる部分ですね。具体的にはどんな教育ですか。

現状、年間のチャレンジシートというものを用いて、各個人に年間計画を出させています。その中でどういう人材に自らが育っていくか、育つためには何をするかなどを記載する。目標は各個人で決めるのですが、マネージャーは部下をどこまで成長させるかの目標に加え、部下のシートに全部目を通し、「ここはもう少し頑張れるな、ここはやりすぎでは」などと調整する役目です。

◆今店舗を見るマネージャーは候補も含め何人ですか。

2人です。5月に3店目の太田店を出したので、NO2の部長も含めてギリギリ。ここからが勝負どころ。イチから育てますと3年から5年かかるので、中途採用も併用して募集しなくてはいけませんね。

◆ちなみに営業は何人ですか。

4月に入社した新卒も入れますと、33人中10人です。

株式会社ミヤケン
ガラス張りのショールームを開設


職人からの営業も

◆職人から営業に移るケースもあるのですよね。メリットがあるのですか。

5人が職人からですが、実際数字だけでみると職人上がりと営業のみでは、そこまで変わらないです。ただ職人は塗装を知っているので信頼感や安心感が高い。一方、研修レベルでの現場経験の営業マンは粗利が高いのです。職人上がりは「これだったら1人工でできるだろう」と安取りをする。そのため、うちだと新卒2年目の子の粗利が一番高いです。

◆御社の場合、売り上げ10億円が見える位置まできていますが、やはり営業がしっかりいるというところが大きいのでしょうか。

そうですね。今まで塗装業界は営業を育てるという感覚がありませんでした。それでは、できる数が絶対に限られます。社長以外に営業マンが3人、4人といる塗装会社はなかなかないですよ。

◆そういう意味では、御社は元請けを中心にある程度の事業規模を持つ新しい塗装会社を目指されるわけですね。ただ、最近は塗装業への参入が多い。専業の強みを生かしていけるのでしょうか。

正直な話でいうと、一時期は雲泥の差でしたがほとんど変わらなくなってきていると思います。昔は知識がないリフォーム会社さんがほとんどで、専業の強みを生かせること、人工など原価がかなり詳しく分かることですね。


地域シェア獲得戦略

◆今後競争がさらに激しくなると原価が明確な点は強い。

価格帯がもう少し下がったとしてもうちでは戦える金額を出せると思います。

◆それと本社の前橋ではかなりのシェアを取れているところが強いでしょうね。

前橋だけで年間350棟ほど取れているので15、16%ぐらいのシェアだと思います。ランチェスターではないですが、よりシェアを高めていきたい。そのためにリフォームをもっていないと囲い込み戦略はできないと思っています。現在、前橋と高崎、5月に太田に出し、次は伊勢崎になると思いますが、例えば前橋で3億塗装を売ったら、そのうち1億か1億5000万円はリフォームで取る。リピートの仕組みを今構築中です。

◆ランチェスターでいうとまずはシェア26%。この数字を各拠点で目指していくということですね。ただ、2000年の品確法の絡みで工務店が塗装提案を強化するなど、さらに市場競争が厳しくなっている気がします。

競合という意味では、特には気にしていません。逆に今後の展開としてはBtoCも考えていくべきだと思っています。ガチンコ勝負でやるよりも融合することで、うちにもメリットがある。ビルダーさんの顧客を営業代行してフィードバックする形や、販促のお手伝いもできます。お互いの相乗効果を発揮していければと思っています。(提供: リフォーム産業新聞 6月30日掲載)

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