(写真=PIXTA)

2020年のリフォーム市場規模は8.9兆円―――。

編集部ではリフォーム会社経営者や業界団体のトップなど12人に、2020年のリフォーム市場規模を予測してもらい、調査結果をまとめた。回答者の予測値の平均は8.9兆円となり、2014年の市場規模である6・7兆円と比較すると32%増になる。


中古流通、ストック増、政策転換が後押し

国は2020年にリフォーム市場を12兆円にする方針を掲げているが、今回の調査で12兆円に届くと回答した人はいなかった。また、現状より市場が減少するという回答もなかった。

2020年までリフォーム市場は確実に伸びていくが、国の目指すところまでは届かない、との見方が主流。伸びる根拠として主に3つの声がある。

最も多く言及されたのは中古住宅流通の促進。OKUTAの奥田勇会長は「中古住宅×リノベーションが市場を押し上げる」と分析。2つ目は、住宅ストックの増加。ベターライフリフォーム協会の神﨑茂治会長は「住宅部品の取り替え需要が拡大する」と話す。3つ目は国のストック重視の政策転換。さくら事務所の長嶋修会長は「融資の充実や空き家活用が市場を後押しする」と語る。

ただし、課題も多い。例えば、「今後5年間では中古流通の市場整備が中途半端」(木耐協)、「補助金が十分に活用されていない」(日本住宅リフォーム産業協会)、「少子高齢化」(長谷工リフォーム)などがある。(提供: リフォーム産業新聞 7月28日掲載)

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