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(写真=The Motley Fool)

中国経済の減速がAppleにマイナス要因となると結論づける前にこれを読んで欲しい。

9月15日現在、116ドル前後で取引されている米Apple 株。100ドルに接近していた8月下旬のような買い場ではすでにないかもしれない。だが現在の株価も史上最高値よりは約19ドル安く、S&P500種銘柄の中では割安感があるため、今もなお同社株は狙い目だろう。実際には、一部の心配性の人々が売りすぎて恐らく株価が抑えられていると考えられる。特に中国におけるiPhone事業の減速を懸念しているのだろう。

AppleのCEOティム・クック氏は、Appleの中国での取り組みをおそらく最もよく知る人だが、同CEOは同社の中国での成長を誰よりも楽観視しているようだ。

今年9月の新製品発表会で、同CEOはiPhoneの販売台数が世界中で「飛躍的に」伸びていると述べている。さらに同CEOは、なかでも中国は同社にとって今一番活発な市場で、前四半期(4-6月期)の同国におけるiPhoneの販売台数は前年同期比75%増となっており、中国スマートフォン市場全体における販売台数は同四半期に前年同期比4%減となったものの、この市場でiPhoneはたやすく勝ち抜けるだろう、と続けている。

「この数字は今年4-6月期のもので、現在の中国におけるiPhone需要の話ではない」と反論する評論家もいるかもしれない。だがApple発表の最新データによると、iPhoneは引き続き、中国で売れに売れている。このデータは、8月の人民元切り下げ後のものだ。

クック氏は、「(中国における)iPhoneのアクティベーション件数はここ数週間で飛躍的に増加しています」と、米国の大手テレビ局CNBCの番組「Mad Money(マッドマニー)」の司会者かつ投資家のジム・クレイマー氏宛てに8月24日に送った電子メールの中で、こう述べている。この強気のメールは、Apple株が当時103ドル前後で取引されていたことを受けて書かれたものだ。同社はこのとき、自社株を数十億ドル買い増した可能性が高い。

クック氏はまた同じメールの中で、「長期的に見ても中国市場には前代未聞のチャンスがあると引き続き考えています」とも述べている。