御手洗冨士夫氏
(写真=Getty Images)

「世界ベスト・パフォーマンスCEOランキング」で、昨年は1位だったAmazonのジェフ・ベゾスCEOがESG評価の低さで87位まで急転落。代わって首位についたのは、デンマークで主にインスリンの研究開発を行っている製薬会社ノボ ノルディスクのラース・ レビアン・ ソレンセンCEOだ。


Amazonは過酷な就労環境が問題視?

このランキングは、米ハーバード・ビジネス・レビュー(HBR)がまとめているもので、従来の株主総利益率や時価総額といった財政的な成功指針に加え、今年からはリーダーシップ力を測定する目的でESG(環境、社会、ガバナンス)なども評価基準に取り入れるなど、評価基準が大幅に変更されている。

過酷な就労環境が問題として取り上げられたAmazonとは対照的に、ノボノルディスクは動物実験を全面的に廃止するなど、医療という域を超過して企業本来の有り方を手本となって示す「高ESGな姿勢」が、今年の総合評価につながった。

HBRはノボ ノルディスクを「政治的なロビー活動が最小限に抑えられている透明性のある企業」として1位に決定。自宅に訪れたHBR担当者を「後でサイクリングに行くから」と短パン、ポロシャツ、サンダル姿で迎え入れるなど、一般的な金持ちのイメージとはかけ離れた気さくなソレンセンCEOの人柄が、会社の全体像となって表れているのかもしれない。


VWの元CEOがランクインした理由

日本からはキヤノンの御手洗冨士夫CEOが10位にランクイン。「渦中の人」VWのウィンターコーン前CEOのランクインには驚かされるが、HBRはこのリストがスキャンダル発覚以前(4月末)に作成されたことを付け加えている。

今年の上位入りは医療、コンシューマー・プロダクツ、金融サービスに集中しており、今後より広い分野でのCEOの活躍が期待される。また100人中わずか2人しかランクインしなかった女性CEOにも頑張って欲しいところだ。