国内ではロートと塩野義が業界をリード

国内製薬メーカーとしては、前年に続いて第3位につけたロート製薬 <4527> が健闘した。コンタクトレンズの着用者向けの目薬や、コンタクトレンズへの脂質の不着を抑制する技術を持っており、眼科領域での知財に特化していっている。

前年の第25位から2015年は第5位とランクアップしたのが塩野義製薬。神経系の領域でP2X受容体が関与する疾患または状態を治療するのに有用な化合物に関する技術などで注目されている。

ほかにも、大塚ホールディングス <4768> 傘下の大鵬薬品工業にも注目だ。前年の第50位から第7位へと躍進しており、同社は、がん治療の領域で、加湿条件下でも安定なテガフール、ギメラシルおよびオテラシルカリウムを含有する経口投与用医薬組成物に関する技術などで注目されている。

前年の第9位に続いて今年は第8位と、堅実さを示したのが久光製薬 <4530> 。消炎鎮痛貼付剤の領域で、製剤からの高い薬物放出性と皮膚への高い吸収性を有するケトプロフェン含有の経皮鎮痛消炎剤に関する技術などで注目されている。

ほかにも、今後にトップ10に入ってきそうな国内製薬メーカーとしては、消化器系疾患の領域で、潰瘍性大腸炎・クローン病治療薬についての特許を持つ武田薬品工業 <4502> や、抗精神病薬ルラシドン塩酸塩や抗てんかん剤で特許を持つ大日本住友製薬 <4506> が今後、特許技術の蓄積次第で上位に食い込んでくる可能性もありそうだ。(ZUU online 編集部)